140:うしさせ ページ6
「みんなここに並んで下さい」
皆が遊びに来た日に座って真面目な顔で言うと彼は素直に何?と座り、うらたんは恐る恐る正座をしてまーしぃはとりあえず胡座をかいて座った。
「さかたん」
「ぇえっ、なんか怒られるんちゃうの?!」
こわい、とようやく四人並んで座った前に茶色の封筒を1枚ずつ置いていく。
見ていいよと言うと四人は封筒を開けるけどピンときていない様子だった。
「会社で特別手当が出てね、私の分はもちろん好きな物買うけどみんなにもお裾分け」
「お金、、、?」
うらたんが天井に透かして珍しそうに見ている。
「今の金ってこんなんなんやな」
まーしぃも同じように手に取り裏を返したりじっくり見ている。
「あといい機会だからお金の勉強。私の荷物とか受け取れるようになるし」
代引きで受け取りたいものもこれなら受け取れるという下心があるんだけど。
「これ何円?」
「五千円だよ」
めっちゃ大金やん、とお金の価値観が少し古いみんなは途端に騒ぎ出した。
「はい、勉強始めるよー」
目の前に一枚ずつお金を出して説明を始めると騒がしかった声は止んで真剣に聞いている。
理解したみんなは口々に質問が止まらない。
「え?これが百円で、、、街にある100円ショップってこれで買えるん?」
「消費税っていうのがあるからこれで買えるよ」
さかたんの前に10円を出すとへぇー!と驚いた声を出して明日見てみようと目を輝かせていた。
「服もあるし、買い物だってできるでしょ?」
彼は俺は出来ひん、と拗ねていたけど通販もあるからねと言うとしぶしぶ頷いてる。
「つかわないのもありなの?」
うらたんが私を見る。
「何にもいらないなら、必要だなと思う時まで取っておいても全然いいよ」
貯金だね、というとちょきん?と首を傾げながら頷いている。
「なぁ、Aちゃんは会社で給料っての貰ってるんやろ?これ何枚?」
目の前に置いた1万円札をひらひらさせながらまーしぃが聞いてくるのを、それは答えられないと言うとなんでや!と怒っている。
「センラは何買うの?」
じっとお札を眺めていた彼に聞くと目を細めて秘密、と言われてしまった。
「みんな私のこと手伝ってくれたり助けてくれたりしたから、そのお礼」
お小遣いってやつや!とさかたんが嬉しそうに笑った。
いい事をしたらお小遣い制もいいなと頷いた。
センラの携帯で通販も出来るからねと言うと、坂田には使わせないと喧嘩が始まってまた騒がしくなった。
820人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーりん(プロフ) - lonleyさん» コメントありがとうございます!やっと書き始める事ができたのでのんびりにはなると思いますが読んで頂けると嬉しいです★ (2019年7月11日 23時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ふらわぁさん» 気味悪さを表現したかったので、最高の褒め言葉ですwありがとうございます!笑 (2019年7月11日 23時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
lonley - すごくおもしろかったです! 坂田くんver.気になって仕方ありません!! これからも頑張ってください! 応援してます! (2019年7月10日 21時) (レス) id: 39388112b7 (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ(プロフ) - おかえりってところでゾクってしましたw (2019年7月10日 20時) (レス) id: c190ba3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - もえかさん» コメントありがとうございます!どちらも読んで頂けて嬉しいです( ;__; )今後もよろしくお願いします! (2019年7月7日 16時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あーりん | 作成日時:2019年6月19日 6時