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「いつまで怒ってるのー?」

なるべく優しく、でも時間がかからないように手短にお風呂を済ませて髪を乾かし終わって顔を覗き込むと思った以上に膨れている顔だった。

「怖くなかったでしょ?」

「う、、、」

まぁ、そこまで怖くなかったけど少し手荒かったかもしれない。
なんせちょっと暴れそうだったし抑え込んだ自覚もある。

「ごめんごめん、アイス食べる?」

さっきオムライスを食べたのを思い出して冷凍庫からアイスを取り出してスプーンを口元に持っていく。

「?」

バニラのアイスはとりあえず口に入っていった。

どうやら私が口元に持っていくと一口は食べる、ということをするようになったらしい。
アイスも一口は食べたけどもういい、と膝の上でテレビを大人しく見るだけになった。


「もう遅いし寝ようか」

今日は金曜日で明日から2連休とはいえ生活リズムを崩すのは良くない。

テレビを消すと悲しそうな顔でこちらを見る。

「そんな顔してもだめ」

昨日の様子で寝なくても多分大丈夫なんだろうけどずっとテレビを見っぱなしというのもどうなんだ。

抱き上げて寝室へ向かうと寝る、というのが何かわかっているようで大人しく布団の中に入っている。

「電気消すね」

こくん、と頷いたのを確認して真っ暗にする。
やっぱり暗闇でも光っているように見える金色の目は闇に映えて綺麗だった。

「寝る時は、目瞑るんだよ」

布団をかけて隣に横になると顔だけこちらを向けているのがわかった。

「昨日できてたでしょ」

ほら、こうやって目閉じて。といって瞼を開けると金色の瞳が笑っているような気がした。

「なに笑ってるの」

早く寝るよ、と声をかけるとより一層目を細めて笑っているような気がする。

(笑ってるなんて、昨日は考えられなかったなぁ)

からかっているのかなかなか閉じない瞳を覗きながら昨日との違いに少し感動する。

「いい子だから、寝るよ」

昨日のように瞼を手で覆うと目を閉じたけど薄い唇は上がって笑っているような気がした。

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設定タグ:浦島坂田船 , センラ , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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おかゆ*(プロフ) - 番外編ありがとうございます!小センラさん大好きだったので悶えました……無理しない程度に頑張ってください (2019年10月9日 12時) (レス) id: 8572672a4d (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - 言葉喋るショタより何も喋らずに言葉理解してなかったり仕草で感情表現するショタの方が天使よな。まぁつまり神ってことよ。何のご褒美ですか。平日の夜中4時ににやけながらこれ読むってただの変態なんですけど。 (2019年6月6日 4時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - あのんさん» ありがとうございます!コメント頂けると励みになります(;o;)これからも楽しんで頂けると嬉しいです! (2019年5月26日 20時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - とても好きです!!読む度癒やされてます! (2019年5月26日 20時) (レス) id: 2726eacb2c (このIDを非表示/違反報告)
月希(プロフ) - あーりんさん» 全然!!気長に待ってます!! (2019年5月22日 0時) (レス) id: 106e1f2421 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーりん | 作成日時:2019年5月17日 21時

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