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「もうお昼になってしまってたんやね」
センラがこちらを見て笑う。
「ご飯つくるけど、、、みんな食べる?」
センラもそこまで食べるわけではないけどお腹とか減るのだろうか。
聞くとうらたんによれば、別に俺たちは食べなくても全然大丈夫だしお腹が減る感覚も無いらしい。
センラは食べるよ、というとそれは甘えてるだけでこいつだって食べなくても生きていけると言ってセンラに余計なこと言うなと怒られている。
元々は人間だったから食べれば妖力はそれなりに上がるし寝れば回復もするらしい。
それでもどちらともしなくてももう死んでるから死ぬことは無いと物騒なことを言われて少し返事に困った。
(甘えてるだけ...)
未だに言い争いをしているセンラを眺めて、ご飯もお風呂も寝ることも必要無いのに同じ様にしてくれたのは甘えてくれていたからかと温かい気持ちになる。
「Aちゃん、ご飯食べらんくていいの?」
さかたんがテーブルに頬杖をついて首を傾げている。
じゃあ作ってくるねと言うと俺も食べたい、僕も食べたいと手を上げて言うから結局みんな食べるんじゃないかと笑ってしまった。
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大人数でも食べれるもの、と思ってカレーを作って並べると皆嬉しそうに眺めている。
「ご飯食べるの、久しぶりや」
「ほんまやなぁ」
「人ん家だぞ、汚すなよ」
いただきますと手を合わせると皆私の真似をして慌てていただきますと手を合わせる。
妖怪の世界の話を聞いて住む世界が違うんだなと思ったけど、人とそこまで変わらない見た目のせいか可愛らしい一面が見れて妖怪だと思えない。
「あ、スプーン1本足りないね?」
持ってくるねと立ち上がろうとするとさかたんがこれ?と言って杖を振ると台所からスプーンこちらに飛んできた。
「...」
やっぱり魔法使いなんだとさかたんを見つめると、あれ?違った?と無邪気に笑っている。
「合ってるけどお前の魔法にびっくりしてんだよ」
綺麗に食べているうらたんが呆れたように言う。
「Aちゃん、大丈夫?」
いきなりいろんな事を聞きすぎて混乱してるだろうとセンラが心配してくれる。
びっくりしたけどもう大丈夫だよと言うととりあえず話すのは食べてからにしようと皆で食べ始める。
スプーンの持ち方がおかしいとさかたんを叱るお母さんみたいなうらたんを見て、みんなが笑う。
こんな賑やかな食事はいつぶりだろうな、べそをかいているさかたんを見て笑った。
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おかゆ*(プロフ) - 番外編ありがとうございます!小センラさん大好きだったので悶えました……無理しない程度に頑張ってください (2019年10月9日 12時) (レス) id: 8572672a4d (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - 言葉喋るショタより何も喋らずに言葉理解してなかったり仕草で感情表現するショタの方が天使よな。まぁつまり神ってことよ。何のご褒美ですか。平日の夜中4時ににやけながらこれ読むってただの変態なんですけど。 (2019年6月6日 4時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - あのんさん» ありがとうございます!コメント頂けると励みになります(;o;)これからも楽しんで頂けると嬉しいです! (2019年5月26日 20時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - とても好きです!!読む度癒やされてます! (2019年5月26日 20時) (レス) id: 2726eacb2c (このIDを非表示/違反報告)
月希(プロフ) - あーりんさん» 全然!!気長に待ってます!! (2019年5月22日 0時) (レス) id: 106e1f2421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年5月17日 21時