希望の光〜病系短編集〜 part10

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【北斗】




慎太郎を保育園に送って行く大我の車に俺も乗せてもらった。






慎太郎はなんだかすごいうれしそう。






母ちゃんが離婚してから数ヶ月後に発覚した妊娠で慎太郎がお腹にいたことを今でも覚えてる。






そんなことすら慎太郎も知らないんだよな。






大我「慎太郎、ちゃんと座っててよ。」






慎太郎「わかってるよー。ねぇ、ほっくん！なんで今日は一緒に来たの？」






北斗「ん？秘密。」






慎太郎「えー、なんでよ。」






こんな俺でも慎太郎は兄貴と認識してくれているようで、結構嬉しいこと。






しかも、今の慎太郎の年齢は色々と手伝いをしたいらしく外出時の時も靴を履かせてくれる。






実は俺、体幹とかにも障害があって自分で自分の体が支えられなくて。だから、下に落ちた物とか拾えないんだよね。






大我「はい、着いたよ。慎太郎、準備して！」






慎太郎「はーい！ほっくんは行かないの？」






北斗「俺は．．．.いいや。慎太郎、頑張ってね。」






慎太郎「うん！」






保育園で必要な着替えとかを持った大我と鞄を肩に掛けて、園内に向かって行く二人を俺は車の中で見守っていた。






しばらくしてから大我が戻ってくると、すぐに俺に話しかけてきて。






大我「北斗はどっか行くの？」






北斗「どうしようかな、」






大我「図書館とか行ったら？そうしたら、新しいブログのネタにもなるだろうし。」






北斗「．．．.じゃあ、そうする。」






大我「送ってくよ。」






俺はぼーっと外の景色を眺めて大我の運転する車に揺られていた。

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