五十話 素直になること ページ20
結局は 欲しい物を見つけることはできず
僕たちは一息ついて 帰ることにした。
伊作は少し気にしていたけど
「知り合いの付けてた髪飾りに似ていた」
と押し切って町を出た。
・
日がほんの僅か沈みかけて綺麗な夕焼け空を見上げながら歩いていた時_______
伊作「A…」
A「ん…?」
伊作「Aはさ…女の子だよ」
A「え______________」
突然の何をいいだすのかと伊作の方を向く
どうやって違う話題にしよう。と考えていたが
伊作の真剣な目の前ではそんな考えも押しつぶされてしまう
伊作「忍術学園や、家柄のこともある…どんなことがあっても自分は男で在るべきだ_______とか思ってるんでしょ?」
A「それは…まぁ…ね」
なんでもお見通しだ________と言ってるように目で言っている様にも見えるが_______
伊作は別に本心を隠すなと訴えている訳ではなく____ただ 優しい目をしていた。
「自分の気持ちに正直になることも大切なことだと思うよ?」そう言って笑いかけた伊作は 紙に包まれた物を僕に差し出した。
A「…これ…」
伊作「今日のお礼…というか今までのお礼も含めてかな?(^ ^)」
赤色と紫色をした簪が丁寧に包まさっていた。
嬉しい気持ちと少し照れくさい気持ちが混じり合って思わず下を向く
A「ありがと…伊作」
伊作「うん(^ ^)」
「今度伊作と出掛ける時これをつけていこう」
そう心に誓い、そっと懐にしまう。
やばい…顔が緩む…
A「伊作!早く行こう!!(^ ^)」
満面な笑みを浮かべ
ほんの少し伊作の背中を押して歩く_______
伊作「(今の反則…っ////////)」
その為、伊作が赤面していたことなんて知る由もなかった。
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