【合作企画】我ら空木高校栄進クラス！！２【募集中】

波乱の合同授業12（リョウ） ページ40

空木高校と銀杏高校のクラス対抗戦？

まさか...とは思いましたが、やはりこう来ましたか。
仲良しこよしの座学なんかやるわけないと、ハナから思っていました。

法螺貝の鳴り響く音を聞きながら、心の中で呟く。


『戦わないという選択肢はない』
『一人最低一つは戦ってもらう』
つまるところ、逃げに徹する生徒をなくそうという目論見ですね。
これはこれで、何とも面倒なルールです。
はあ...と密かにため息を漏らした。


ふと想い人の顔が脳裏に浮かび、ギュッときつく目をつぶる。

官兵衛様と戦うなんて嫌ですしそもそも勝ち目がありません。
しかし、自分がどれだけ成長できたのかを試す場にもなりうるのです。

戦うのはやはり嫌です。でも、ここで引くのも嫌です...。
ああ、どうしましょう？

悶々としながら、霧姫が出した結論は......。



「官兵衛様、私と一戦お願い致します。手加減はいりません。精一杯全力を尽くしますので、お覚悟を」

そう言いながら、彼女の体はフルフル震えていた。
武者震いではない。
途方もなく強い相手と戦うこと、想い人とこれから戦うことを改めて実感した恐怖からだ。


その言葉を聞いて、彼はフッと笑ってこう返した。


「俺も手加減はしない。全力でかかってこい。どちらの策がどれだけ通用するのか、ここで決まる。お前も覚悟をしておけ」



霧姫は官兵衛をキッと睨み付けた。
その目には、少し涙が浮かんでいるように見えた。

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