ケーキ ページ26
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『……へえ、真希ちゃんまた明日からパンダくんと任務なんだ』
その日の夜、私は真希ちゃんの部屋に押し掛けていた。
理由は簡単。五条先生から「お祝い」と称して貰った数種類のショートケーキの処理に困っていたから。
甘いものは普通に好きだけど、さすがに何個も食べられるほど私の胃も大きくない。
箱の中に詰められているケーキは、定番のイチゴからチョコレート、チーズケーキや旬の果物を使ったものまで多岐にわたる。
ちなみに、私は今旬のメロンを使ったケーキを頬張っている。真希ちゃんはイチゴのショートケーキ。
「今の時期は呪いも増えるから、必然的に出突っ張りなんだよ。でも安心しろ、オマエの練習相手に棘は置いてくぞ」
そう言うと、真希ちゃんはショートケーキのてっぺんのイチゴをフォークで刺し、パクリと大きな口で頬ばった。
私はそんな彼女を横目に、苦笑いを浮かべる。
なんというか、狗巻くんとコミュニケーションを図れることに関しては嬉しいのだけれど、練習相手という言葉が気に食わない。
結局明日も明明後日もその先も、私は鍛錬や訓練といったことからは離れられないらしい。
……前払いのお礼ということで、後で狗巻くんにもケーキ持って行って上げよう。
「つーか、オマエ私にあと何個食わせる気だ？」
『……少なくとも、2個？好きなのとっていいよ』
「食えるわけねえだろッ……！」
どさくさに紛れて彼女の前に箱を差し出しておいたのだが、私の魂胆もバレバレだったらしい。
五条先生は何を考えて、こんなバカみたいな数のケーキを私に押付けてきたのだろう。
世の中の女の子がみんな甘党だと思ったら大間違いなんだけど。
現に、今ここではケーキの押し付け合いが始まろうとしている。
『真希ちゃんはチョコ食べたら良いよ、私チーズケーキ食べるから！』
「一番重そうなヤツ押し付けんなよ！お前が食えッ」
『いやもう本当に無理、私このメロンので2個目なんだって！』
結局この不毛な争いは、その後30分程続いたのだった。
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いか焼き - さ い こ お です！この話マジですこ… (2022年7月4日 2時) (
レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれちゃん - 続編決定…!ありがとうございます泣 (2022年2月27日 1時) (レス) @page50 id: 1871179020 (このIDを非表示/違反報告)
AG2(プロフ) - タイトルに目を惹かれ読んでみたらめちゃくちゃ面白かったです……！今後どうなるかとても楽しみ……！更新頑張ってください！！ (2022年2月8日 7時) (レス) id: 382d4af167 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - 更新してくださる事が嬉しいですっ！これからも、作者さんのペースで頑張って下さい！ (2022年2月3日 23時) (レス) @page27 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
mithukoaaa0306(プロフ) - 面白すぎて一気に読んでしまいました！ (2022年1月30日 2時) (レス) @page8 id: 96b8b42efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀛 | 作成日時：2022年1月29日 15時
