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「もう…もういい!やめろぉぉぉぉ!!!!」
ダヨーンの身体の中ではチョロ松の叫び声が響き渡った。
「もういいよお前ら…。何しに来たんだよ…帰れよ…!
僕達はもう…ここで生きていくって決めたんだ…!」
「はあ!?だから何馬鹿なことを…」
「分かってるよ!!僕だって本当は…本当は外の世界で就職して…。
ちゃんとした人間になりたい!」
「よんっ…!」
チョロ松の本音を聞いた花嫁は目を見開いた。
チョロ松の一つ一つの言葉はどれも何処か震えたように聞こえ、
今の生活を諦めたような感情になっていた。
「でも!やっぱり無理なんだ…!何やっても続かないし!
就活アピールばっかで!実際やってることといえば!
部屋でチョロシコスキーな日々…。そんなクズな僕はもう…。
ここで暮らして…っ。
っ、ダヨーンになるしかないんだよーーん!!!!」
チョロ松の心の叫びが嫌になるほど耳に残る。
それ程辛い思いをしてきたということだろう。
自暴自棄になってダヨーンになる選択肢しかないと考えたチョロ松。
「うん。ダヨーンになるしかないことはない。
で、今のちょっとダヨーンに対して失礼だしね」
しかし、こんなチョロ松でもトド松は至って冷静だった。
「さあ、式の続きだよ」
「いや、だから!!」
トド松の言葉も虚しくそのまま結婚式をしようとするチョロ松。
「だよん…」
「え…」
「だよん!」
「な、なんで!?」
しかし、花嫁は結婚式を中止にしようとして来る。
首を横に振って心を決め花嫁にチョロ松は戸惑いを隠なかった。
そして、花嫁が手に持っていたのは…灯油タンクだった。
「だよん!!」
「え!?帰れ!?」
「だよん!だよーーん!!」
「な、なんで…?」
花嫁はチョロ松に灯油タンクを持たせて外に出るように言う。
いきなり帰れと言われたチョロ松は訳が分からず、
目に涙を溜めながら花嫁を見ていた。
恐ろしく辛いだろう。今から花嫁になる人に帰れと言われたら。
「やだやだよーん!」
「帰らないよん!」
おそ松とカラ松はここから帰りたくないのか駄々をこね始め、
近くにいた一松と十四松は真顔で見ており、
ハイ松は苦笑いしながら二人を見詰めていた。
しかし、そんな三人にダヨーン族は槍を向けて、
三人は怯えたように尻もちをついた。
「「「だよんだよんだよんだよんだよん!」」」
「な、なんで急に…」
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びたー(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとうございます。おそ松さんハマって自分のことのように嬉しいです😊この作品を読んでくれてとても嬉しく思います!ありがとうございます🙇亀更新ですが、これからも頑張っていきます。よろしくお願い致します🙏 (2022年9月24日 21時) (レス) id: 8be8dbacef (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - 最近おそ松さんにまたハマり始めて占いツクールを適当に漁ってたんですが良作にあえて一気に見ちゃいました。これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2022年9月24日 18時) (レス) id: cd9fc5524f (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» コメントありがとうございます😊はい…!遂に続編来ちゃいました!これからもよろしくお願いします🙏 (2022年9月23日 16時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - もう続編か...!! (2022年9月23日 15時) (レス) @page49 id: a3e7c7059c (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» 感情的になって言葉を崩してしまうハイ松くんを書いて不安でしたが、衝撃を与えてくれて気恥ずかしいです😌💞ありがとうございます😊 (2022年9月22日 13時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年9月14日 21時