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「(何!?俺もう何も信じられない!!)」
『(もう意味が分からないんだけど!?)』
「(てことは!あの体制でずっとずぅーっと、
誰かが灯油を入れてくれんのただ待ってるの!?
あの背中は、待っている背中なの!?)」
「(なんだよ!待っている背中って!ホラー映画?!)」
まさかの十四松も起きているという事実に人間不信になり始めて、
怯えた様子で十四松を見る六人。
信じたくなかったのだろう。
あの純真無垢な十四松が下衆な真似をしていることに。
そこに関してはやはり兄弟。血が繋がっているのも納得だ。
「ねえ、皆」
『「「「「「(喋ったぁ…!)」」」」」』
今まで言葉を発していなかった十四松に六人は肩をびくつかせた。
「切れてるよ?ストーブの灯油」
十四松の一言に居間の空気は沈黙と化していた。
『「「「「「(言ったぁぁぁぁ!!!!)」」」」」』
「(口に出してはっきりと!)」
「(そのままどうにかこうにか言わないできた僕たちの苦労は!?)」
『(まさか十四松、寒すぎて苛ついてた!?
僕たちのこの心理戦で「早く灯油を入れに行け」と鬱陶しく感じてた!?)』
まさかの十四松の発言に六人は動揺を隠し切れていなかった。
すると、十四松はそれだけ言って身体に襖を向けて目をつむった。
「(で寝たぞ?!超迷惑な発言だけ残して離脱したぞアイツ!)」
「(なんたる好き勝手ボーイなんだ十四まぁぁつ!)」
「(死ねボケ!!)」
十四松の発言にどうすれば良いのか分からず変な空気が流れて来る居間。
青ざめた表情で六人は十四松を見ていた。
「もーー!」
『「「「「「っ!!」」」」」』
「だから灯油が切れてるって。皆寒いでしょ?」
すると、十四松は立ち上がって居間を出て行こうとする。
「(あれ?自分で入れに行ってくれるの…?)」
「(いや違う…)」
『(十四松が向かってる方向に灯油タンクなんてない…)』
「(おい!灯油タンク持ってけよ十四松!)」
十四松が歩いている方向に灯油タンクがないと察する一松とハイ松。
一松は慌てて彼を呼び止めようとする。
が、一松の心の声など十四松が聞こえるはずもない。
十四松は居間から出て行こうと襖を開ける。
「(十四松!)」
十四松は無視して居間を出て行ったのだった。
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びたー(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとうございます。おそ松さんハマって自分のことのように嬉しいです😊この作品を読んでくれてとても嬉しく思います!ありがとうございます🙇亀更新ですが、これからも頑張っていきます。よろしくお願い致します🙏 (2022年9月24日 21時) (レス) id: 8be8dbacef (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - 最近おそ松さんにまたハマり始めて占いツクールを適当に漁ってたんですが良作にあえて一気に見ちゃいました。これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2022年9月24日 18時) (レス) id: cd9fc5524f (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» コメントありがとうございます😊はい…!遂に続編来ちゃいました!これからもよろしくお願いします🙏 (2022年9月23日 16時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - もう続編か...!! (2022年9月23日 15時) (レス) @page49 id: a3e7c7059c (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» 感情的になって言葉を崩してしまうハイ松くんを書いて不安でしたが、衝撃を与えてくれて気恥ずかしいです😌💞ありがとうございます😊 (2022年9月22日 13時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年9月14日 21時