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△ モテない男、日本代表 ページ4

もし不審極まりない存在が押しかけてきて嘘をつきまくってると知ったら、わたしはすぐ追い出してやるだろう。普通そうする。誰だってそうする。だけど善逸はそうしなかった。その真意がわからない。




「なぁにそれ。ばらしてほしかったの?」とおかしそうに笑っている。それはないけどさ。



 ふいにつないだ手を引っ張られて、身体の軸がぐるんと変わる。あ。曲がり角があったのか。100年後に生まれたわたしはこの暗さに慣れてないから、何も見えてない。


 わたしの身体を片腕だけで回転させることができる善逸は、一見すると細いけど、しっかりと筋肉がついてそうだった。




「嘘をつくだけの理由があるんでしょ?俺はAちゃんが意味もなく嘘をつくひとじゃないってことはわかるし」

「……なんでそんなことわかるの、まだ出会ったばかりじゃん、わたしのこと何にも知らないでしょ」

「わかるよ」

「なんで」

「わかるの。嘘つきの顔はいっぱい見てきたから。Aちゃんがアイツらと同じなわけあるか」




 わたしは何も言えなかった。何も言えないまま善逸の手を握り続けた。ふたりぶんの手汗がべたべたと気持ち悪い。だけど離したくなかった。




「まあ……理由はそれだけじゃないけどさ」

「そうなの?」

「……その……誰かが誰かを好きだっていう音は、うんざりするくらい聞いたことあったけど……
それが俺に向けられたのって、初めてで……
そんな女の子を助けないわけにはいかなくて……
どうせ単純ですよ俺は!!!」

「……わたしが善逸のこと好きだから助けちゃったの?」

「そーですよ!!!俺はね、俺のこと好きになってくれた女の子がいたらね、罪人だろうが盗人だろうが助けずにいられないの!!!」




 早口で言いきると、わたしの手をぐいぐいと引っ張った。照れてるのかな。金色の後ろ頭が、視界が、ぼやける。やっぱりわたしの推しは、優しいが過ぎる。

△ 雷神が選んだ男の子→←△ まずは手を繋ぐところから



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あき - うわぁ、HUNTERHUNTERも書いてくれるなんて……🥹🥹 (2023年1月30日 14時) (レス) @page50 id: 099b645bba (このIDを非表示/違反報告)
まっひぃ - 善逸のそういう所好きだぁー!😁かわええ (2021年11月11日 15時) (レス) @page48 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ひとみちゃんDX(プロフ) - 今まで読んだ中で一番好き! (2021年10月29日 12時) (レス) id: 0e9cb43b28 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ割り人形 - わあわあ好きだあ途中どうなったのってなったけどちゃんとハピエンで良かったああうわん嬉しすぎて嬉し涙が…というかヒロ◯カの小説も書いていらっしゃるなんて!今すぐ読んできます!あ、この作品めっちゃ良かったです!好きです!(唐突の告白 (2021年9月12日 7時) (レス) id: 7c01fc8068 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 sud .(プロフ) - とっても素敵でした。 (2021年9月9日 15時) (レス) id: a463316156 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有希 | 作成日時:2019年10月4日 22時

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