118 伏線とはこのこと ページ25
「あ、あの、ほら、ジャジャンけーんって感じがするじゃん?威力がある必殺技なんだから、とっておきのものを出してくる感じと掛けて……勝手に名前をつけてみただけで……」
「ふう、ん?」
「ゴンさえよければ!!技名ジャジャン拳にしよ!!!」
ゴンはいまいち納得してないみたいだけど、「Aがそう言うなら」とうなずいてくれた。ふう。変な汗かいた。
ここでひとつの仮説が出てくる。わたししか知りえない未来、ハンターハンターの世界でこれから起こることを予言のように伝えるのは……果たして可能なのか?そういえばやってみたことない。わたしという異分子が物語に影響を与えることは……許されるのか?いってみっか。
「ゴン、あのさ」
「うん?」
「実はこれからカイト……」
ずきん!!
脳みその内側からそんな音がした。いたい!いたい!いたい!頭がわれる!!脈打つみたいなリズムで痛みが頭を支配する。まともな思考ができなくなって、ただ痛みに耐えてうずくまるしかできない。助けて。助けて、助けて、たすけて。
「A!?」
その場に倒れると、ゴンが抱き起こしてくれた。何か叫んでいるけどちゃんと聞きとれない。そんなレベル。ただゴンにしがみついたまま痛みが通り過ぎるのを待った。わたしは何か、ごめんなさいとか、そんなことを言っていた気がする。ごめんなさい、ごめんなさい……と誰でもない相手に謝っていた。いつまでそうやってうずくまっていたんだろう。20分?30分?……わからない。ようやく落ちつくと、複数にぶれていたゴンの不安そうな顔がようやくひとつに統合される。やっとピントが合った。
「……邪魔をするな、ってことね」
「な、何が?どうしちゃったの?頭が痛かった?」
「ただの偏頭痛だよ、大丈夫」
「きゃっゴンに抱きしめられちゃった」ってふざけると「本気で心配してるんだよ」と怒られた。ごめんねゴン。だけど真実は言えそうにない。わたしは理解した。運命を捻じ曲げることは許されないんだなって。
564人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちーちゃん - わざわざお返事ありがとうございます!完結まで楽しみにしています! (2021年11月14日 17時) (レス) @page49 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - ちーちゃんさん» ちーちゃん、コメントありがとうございます!最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります!次章もよろしくお願いします! (2021年11月14日 16時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - 更新嬉しいです!また頑張ってください! (2021年11月10日 15時) (レス) @page9 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - yuriori12911さん» コメントありがとうございます。いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。ご連絡ありがとうございました。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。早とちりして申し訳ありませんでした。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:有希 | 作成日時:2021年7月16日 18時