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藍沢side
新海を寝かせ仮眠室を出るとヘリの出動要請が鳴った。
(そういえば今日はヘリ担だったな…)
急いで救命に向かって走り出したがフラフラしてまっすぐ走れているかわからないがなんとかヘリに乗り込み体の怠さからヘリのドアに寄りかかるように座っていると横峯が声をかけてきた。
横峯「顔色悪いですよ?」
雪村「大丈夫ですか?」
藍沢「!!……問題ない。そろそろ着くぞ!切り替えろ」
横峯「はい」
切り替えろと偉そうに言ったものの一番切り替えられてないのは俺だ……
現場につき案内された場所には患者が重傷者、軽傷者2人ずつ。軽傷者は擦り傷程度で雪村に任せ、重傷者も意識はありオペまで至る患者はいなかった。
重傷者1人をヘリで搬送し他は白車での搬送となり俺はヘリに同乗した。
搬送し処置も現場での処置で充分だったため一段落し、医局から出ようとすると白石に声をかけられた。
白石「脳外?」
藍沢「あぁ、新海が体調崩して人手不足なんだ」
白石「忙しいかもしれないけど顔色悪いし少し休んでいったら?」
藍沢「いい、今から新海の代わりのオペがある」
白石に返事だけして医局を出ると足の力が一気に抜けてしゃがみこみそうになった。
ガクッ
藍沢「っ………」
力の抜けた足が自分の足じゃないみたいに重くて何とか足を動かして歩き始めた。
数メートル歩くと視界が真っ白になって変に冷たい汗が出てきてクラクラしてきて視界が回って気持ち悪くなってくる……
藍沢「う”っ……」
堪えていたものが込み上げてきて近くのトイレに駆け込むと我慢出来ずに吐いてしまった。
藍沢「ゲホッゥゴホッゲロゲゴホッゴホッ」
吐いて脱水を起こしたのかさらにクラクラしてとりあえず自販機で水を買い近くにあったソファーで休んでいた。すると
藤川「…ざ…?…い…わ?藍沢!!!!」
藍沢「!!……なんだ?」
藤川「そんなにぐったりしてどうした?」
藍沢「別に……少し休んでただけだ」
藤川「嘘つけ!お前そうとう顔色悪いぞ」
藍沢「……」
藤川「白石から聞いた。脳外、忙しいんだろ?明日のヘリ担、俺が変わってやるよ!」
藍沢「いい……」
藤川「じゃあ」
俺の返事を聞くことなく藤川はヘリ担用のシーバーをとっていった。
そんなに顔色悪いのか?
トイレに戻って鏡で顔色を確認すると
目の下の隈は酷く肌も血色がなく青白かったため顔色を隠すようにマスクをしてトイレから出た。
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ミッキー(プロフ) - 楽しく読ませてもらいました!!リクエストなのですが藍沢先生が酸欠と頭痛で処置中に倒れて入院する、入院してるときにも事務作業していて重度の貧血で階段から落ちてしまうみたいなのやってほしいです! (2020年6月18日 14時) (レス) id: 43ae38a228 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - sikaさん» 貴重なリクエストありがとうございます。わかりました。次に過呼吸の表現のある小説の場合はペーパーバッグで書いてみますね。 (2019年7月7日 16時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
sika - 毎回楽しませていただいています。過呼吸のお話ですが、対処法として酸素マスクが出てきていますが、実際酸素マスクは使いません。今後、過呼吸のお話がある際にはペーパーバッグを用いた対処はいかがでしょうか?楽しみにしています。 (2019年4月26日 0時) (レス) id: 65340f9980 (このIDを非表示/違反報告)
sika - 昼間は軽い咳、夜には熱が上がるのが1週間ほど続き、ついに限界がきてしまう話をお願いしたいです。精神的にも身体的にも限界がきて、しんどすぎてベッドから起きれなくなり、同期が看病する中で涙してしまうようなものでお願いします。 (2019年4月26日 0時) (レス) id: 65340f9980 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - たっちょんさん» わかりました。頑張って書きますが、難しい症例なので色々違うところがあるかもしれませんが暖かい目で見て頂けるとありがたいです。 (2019年1月11日 14時) (レス) id: a6dbc40d34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明日香 | 作成日時:2018年12月22日 11時