とある冬の日 ５《Tosaka》

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｢旅館に行く前に ちょっと、観光しよ？｣





そう言ってたのに

今じゃもう爆睡状態。



でもこのまま行かなかったら怒るだろーし

そうなったら…絶対めんどくせぇ。








｢おーい、起きろー着いたぞー｣




『んん…』





揺すっても、まー起きないわけで









『………もう、やめてよ…』




｢すぐ起きねーお前が悪い。｣






耳を甘噛みしたらすぐ起きたわけで





『変態』




｢ふーん？｣




『…なに？？』




｢いつも夜になれば俺を求め…｣





『ちょ！うるさい、バカ！』








だって事実じゃん？


最近ご無沙汰だから、その姿は見れてないけど









『もう…早く行こ』




｢は？それはこっちのセリフ｣





『はいはい、ごめんね』









なんかやけに今日は上からだな (笑)


これがAじゃなかったら

キレ回してるだろうなー



｢お前、誰に向かって口聞いてんの？｣って









Aに少し意地悪しようと

少し早歩きで歩いたわけ。じゃー




『ちょっと…ほってかないで？』






チョコチョコって俺のところに駆け寄ってくる


この感じが俺は好きだから

しょっちゅうしてたんだけど



今は、希月とかの面倒も見なくちゃだから

なかなか出来ない








｢お前が遅いの。｣




『だって今日…』







あ？そんなのわかってるよ


俺を舐めないで、計算済みだから







｢ほら、手繋いでやっからトロトロすんな｣






『ふふっ』






｢なに？｣







『え？どうせ計算済みでこんなことしてるんでしょ？


かわいーなー、広臣も？ (笑)』







悪い笑みを浮かべながら見上げてくる


これは、計算外だったな。









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