とある冬の日 ５《Tosaka》

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「A！！ 希月の服どこ？」




『え、そこの棚の中にない？』








毎朝、ずっとこんな感じ。





璃々菜の結婚式から半年後に、まさかの 妊 娠 。



そろそろいい時期だし…って事で



「ずっと俺の隣で笑ってろ」



遠回りだけどそう言って指輪を渡してくれた時は


お腹の “ 希月 ” は３ヶ月だった。






名前の由来はね？

人に希望をもたらすような、月のような優しい光で当たりを照らしてくれる子になりますようにって。


『辺りを照らす』って意味って

困っている人がいたら手を差し伸べる優しい人

ってこめられてるらしいの




広臣は『蓮』がいい

って言ってなんで？って聞けば




「カッコイイじゃん」




それだけ (笑)









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『希月の服、探してくるね？』




「いいよ、Aは座っといて」








なんで広臣が優しいかって？


それはね…









「お腹どんな感じ？」





『んーやっぱり元気かな (笑)』








希月とは２歳離れた 女の子 がお腹の中にいるから







「名前かんがえたんだ」





『なに？』





「紗陽」




『可愛いからとか言わない？』




「それもあるけど…」





“ 日の光に透けてキラキラ輝く美しい布を連想させるらしっくて、絹糸が光り輝くように美しい女の子になって欲しいという願いを込めてつかわれるんだって ”







希月に服を着せながら、そう言う広臣に


調べてくれたんだ…



そう思って心がジーンと暖かくなった。







『いいね、それ可愛い』





「だろ？希月の妹楽しみだな！！」




「うん！」







希月に満面の笑みで喋りかける広臣も

小さい子供みたいで





希月が大きくなったら、一緒にサッカーするらしい









「これも全部Aのおかげだな。」





そう？広臣がいたから

今の私もいるし、希月も紗陽もいる。






『私は広臣に感謝するよ』





心の底からね？









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