思春期 恋愛談義 ページ15
今日の放課後も、相変わらずお見舞いへ足を運ぶ。
今日は應治も渋谷くんもいない、私と静稀ちゃん二人きりだ。
「今日は愛華ちゃん一人のお見舞いなんだね」
「そうだよ、……もしかして嫌？」
やっぱり應治の言葉を無視してでも渋谷君を強制連行させるべきだっただろうか。でも渋谷君は今ナイーヴだし、強めの態度をとったら気絶しそうだ。こういうときおひめさまはどう対応するのが一番なんだろう。
私は早速脳内シュミレーションを開始しようとしたが、それは静稀ちゃんの一言で中止となった。
「全然、二人だけも嬉しいよ」
やっぱり静稀ちゃんはおひめさまだと思った。
「折角なんだから、普段じゃできないような話とかしたいな」
「全然できないような話って？」
「恋バナだよ！普段は應治くんのせいでなかなかできないでしょう？」
できないってどうして？と一瞬疑問に思ったがすぐ予想がついた。應治、私たち二人のこと気に掛けてくれてるからか。
「應治ってなんだかお兄ちゃんみたいだよね」
「うん。愛華ちゃんに対して物凄い不憫なとことかね」
静稀ちゃんの言ってることはちょくちょく理解が出来ないけれど、きっとそれは静稀ちゃんが大人っぽいからだ、流石おひめさま。
「愛華ちゃんって、おうじさまのどんなところが好きなの？」
いきなりそんなことを聞かれて、私は一気に顔が熱くなるのを感じた。私が照れてる様子を見て、静稀ちゃんはクスっと笑う。
「ほら私たちも女子だし。興味あるんだよね」
どんなところが好きなのか。そういわれてもいっぱいありすぎてイマイチ思いつかない。といか、どこから話していけばいいんだろう。
「じゃあ容姿、性格、そのほかで一つずつ」
「容姿は……綺麗な金髪かな。暗闇の中で光り輝く一番星みたいな煌めきがあって、あれを丁寧にお手入れする時間は心が満たされるんだ。」
「フランス人形だもんね。ちゃんとお手入れしないといけないのか」
「うん、けど全く面倒くさくないんだ。凄く大好きな時間なの」
お手入れをしている時間は、おうじさまからのエネルギーを沢山貰えて、愛おしさで胸が膨らむ、砂糖菓子みたいに甘い時間だ。あの時間がずっと続けばいいと思う。
「そっか、後はもういいよ。愛華ちゃんの愛情、今の惚気ですっごい伝わったもの」
「え、そんなに惚気てたかな…？」
思わずさっきの会話を脳内再生しながらも、おうじさまへの気持ちを愛情と言ってくれたことに、嬉しさで心が弾んでいった。
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Riruri - シャーロックさん» なるほど、小公女セーラですか…その発想こそなかったですが、言われてみたらそんな気もしてきます。憧れの御方にそう言って貰えるだけでとてつもなく光栄です。オリ小説をもっと増やしてく予定ですので、もし公開した暁には読んでくださると嬉しいです🤭 (5月29日 22時) (
レス) id: 7e45e119a7 (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - Riruriさん» 愛華ちゃんは私の大好きな「小公女セーラ」に似ています。いつも夢を信じている前向きな女の子は内側から輝くクリスタルのようで魅力的です。Riruriさんの他作品も読みたいのですが、運悪く元ネタを知らないんですよ💦創作についてもっと語り合いたいのに〜 (5月27日 15時) (レス) id: 64edf4e902 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - シャーロックさん» ワワワまさか読んでくださるとは……!!本当にシャーロックさんの文章からお話まで全てが尊敬と憧れの塊なのでそう言っていただけて感激感謝です😫💕愛華ちゃんはとにかく“プリンセス”の精神で書いてます。そこを感じ取って下さって嬉しいです!! (5月27日 14時) (レス) id: 7e45e119a7 (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - こんばんは！素敵な内容で一気読みしてしまいました。愛華ちゃんの純粋さはRiruriさんの心の美しさが表れているんでしょうね……。王子チャーミーさんが何故喋れるようになったのか、凄く気になっています。更新楽しみにしていますね！ (5月25日 21時) (レス) id: 37fed7f1d4 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - 襲さん» ありがとうございます〜！何に使うかまだ決めかねていますが…絶対使います！ (2023年1月27日 16時) (レス) id: 3a997f42cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Riruri | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rirurihmp04/
作成日時：2022年3月9日 20時
