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あの日からしばらく経ち、


今日は12月24日。

クリスマスイヴ。



結局ユンギとはあれからまともに話もせずに過ごしていた。


毎年なんだかんだクリスマスイヴはユンギと一緒にいたから…

今年はヒョクじぃのとこでも行って、ピアノでも弾こう〜と考えていた。



あの日のユンギの『一緒に行くか?』の答えは、すでに決まっていた。

でもなかなかそれをユンギに伝えることができないまま、今日を迎えた。




昼過ぎ、ヒョクじぃの喫茶店にはいつもの常連さんたちで賑わっていた。



「お、Aちゃん!1曲よろしく〜」



と常連さんにリクエストされた。



季節外れだったけど、ヒョクじぃの作った曲を弾いた。



せつないメロディーに、気づいたら涙が溢れてたみたいで、鍵盤に涙が落ちる。



常連さんからは顔が見えないので気づかれてはいなかった。


なんとか最後まで弾き終え、赤い目がバレないように常連さんとヒョクじぃに挨拶をして喫茶店を出た。



あのピアノにはユンギとのたくさんの思い出が詰まっていて、弾きながら思い出してしまった。



「はぁーーー、帰るか…」



私の両親はお店をしていて、クリスマスだから休みというわけではない。

きっと家に帰っても誰もいない、けどしょうがない…と寂しい気持ちに浸っていた。





?『A。』





声のする方に目を向けると、


喫茶店の前の花壇に座り込むユンギだった。




YG『よっ、』



と片手を挙げ、立ち上がる。




びっくりして固まる私。




YG『目真っ赤だぞ、どーした?』



私の顔を覗き込むように少し屈んで頭を撫でるユンギ。


久しぶりのユンギにきっと顔も真っ赤で、更に俯くしかできなかった。



私が顔を見られたくないのを悟ったのか、手を握り歩き出すユンギ。



途中の自販機でココアを買い、歩く。

道からしてきっと家の裏の高台に行くのかな。

その間私もユンギも一言も話さなかった。


ただ、ユンギと繋がれた手はとても温かくてなぜかまた涙が出そうだった。

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みく@企画垢(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいね (2017年7月17日 19時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kinaco | 作成日時:2017年2月7日 23時

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