【東卍】愛を伝えます【三途春千夜】

愛が３０個*。 ページ31

鶴蝶side.



【『寂しくて、誰もいなくて、辛くて、苦しくてっ…』】



あの時Aが言った言葉が脳裏にこびり付いて離れなかった。





「そうだよな、」





今更許せるわけない。

Aがそう思うのも確かだった。

俺は一度、アイツを見放したも同然だから。


グッと拳を握り、顔を上げた。




「萌葉、本当のことを言え。あの日、アレは…お前が全部仕組んだんだろ？」

「急にどうしたんですかぁ、鶴蝶さん？」




何も知らないという風に俺を見つめるソイツ。




「お前が証拠って言って見せてきたアレ。偽物だろ。」

「！！」





微かに、動揺したのが分かった。

さらに問い詰めようとして口を開いたその時、萌葉が一筋の涙を流した。




「ひどいですっ…鶴蝶さん、！
わたし、私…あの時本当に怖くて…なのに、鶴蝶さんは私の事信じてくれないんですか、！？」





ヒックヒックと泣きじゃくりながら必死に訴えてくる萌葉。






Aと、萌葉、どっちが本当の事を言っているのかは、すぐにわかった。









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「…悪かった、俺はお前を信じる、」









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