中性っ子は人間恐怖症でした。【STPR】

恐怖心９７% ページ5

先「Aは大人びてるから、周りの人が子どもっぽく見えてしまうかもしれんが…」

なんで僕が怒られるの。
因果応報ってなんですか。
そんなのとっくに壊れたんですか。
やっぱり世界は、多い方の味方なんでしょうか。


『恋愛ばっかの奴、子どもっぽく見えて当たり前でしょ』

ブツブツ言いながら家に帰る。

『ただいま』

お母さんはいない。裕福とは言えない家で、お母さんは仕事漬けだ。

母「あなたには絵の才能があるんだから。絵画スクールに行くの」

もういいのに。
スクールに行く時間、お母さんに何か作っておいてあげたいのに。

『やっぱり、絵は嫌いだ』

ピンポーンとチャイムがなる。
出られない。怖い。

「来ないのかなーw」

「入っちゃえば！www」

「こいよ男たらしー！www」

は？入るってなに。たらし？
静かに2階に上がってカメラで動画を撮っておく。
冷静に、冷静に。

起訴してやる。怒られろ。人間は信じられない。
人間を信じるな。
怒りで手が震えてくる。そして、涙が出る。
嫌いだ。みんな。
中途半端に僕に関わっていなくなったお父さんも、わかってるフリして何にも分かってないお母さんも、「無理すんな」って言って会えなくなったおじいちゃんも、おばあちゃんも。「いじめはダメ」なんて言いながらその場面を目にしたら多い方に味方につく先生も。それを利用していじめてくる奴らも。みんな、ﾀﾋんじゃえばいいのに。

？「ちょっと！何してるの！！」

恐怖心９６%→←恐怖心９８%

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す