中性っ子は人間恐怖症でした。【STPR】

恐怖心３５％ ページ24

『なーくん』

な「ん？どうした？」

『大事な相談があります』

そういうと僕はコクリと喉を鳴らした。人への恐怖心が完全に無くなったわけじゃないけど、それでも最初に比べたら大分良くなった方だと思う、と僕は思っている。

そして、今。
大事な話をしようと考えている。

『なーくん、あのね』

自分の心を落ち着かせるためにもう一度なーくんを呼んでみる。呼んでも呼んでも気は収まらないのでもう言ってしまうことにした。

『あの、僕さ』

な「うん」

『その…』

思い切って昨日何回も何回も練習した言葉をやっと口にした。









『すとぷり、抜けようと思うんだ』



な「・・・は？」

『ごめん』

＿抜けて、ごめん。
＿責任とれなくて、ごめん。
＿覚悟がなくて、ごめん。

一言だけど、たくさんの意味が込められてた。
なーくんがそれを理解したのかは分からないけど、でも戸惑っているのは確かなようであたふたしていた。

な「なんで？」

『…話すと、長くなる。いい？』

了承を得たので僕は話し始めることにした。

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