【ハイキュー】奇病者になりました【２】

奇病5 ページ5

｢日向と二口大丈夫かなー？」




夜久くんが心配そうに言葉を零す。ちびちゃんは緊張してて、にろくんは敵意むき出しだもんね、心配にならないわけない。




｢んー大丈夫じゃなさそうだね」




｢嘘でも大丈夫って言ってやれよ」



マッキー、確かにそう言いたいけど、あれはちょっとフォローできないよ。




｢二口ってやつ、俺らにもAたちにも敵意むき出しって感じだよな。前の施設でなんかあったのか？」




｢あーまぁな。日向は脱走が多くて、夜うるさかっただけなんだけど、二口は周りと馬が合わなかったみたいで喧嘩ばっかり。奇病者のなかでも差別があったんだ」




新しく流行った奇病は周りからの理解がほかの奇病より遅いけど、同じ奇病者からも差別を受けるなんて。差別であんなふうにひねくれちゃったのかな。



｢二口は触感が欠けてる。痛みがわからなくて、喧嘩をふっかけていた相手に大怪我させたんだ」



触感が欠けているということは痛み、熱い、冷たい、くすぐったいそういうのがわからない。だからこそ手加減ができなくて、大怪我をさせちゃうってことかな？



｢少しひねくれてるけど、元々は優しい子どから、みんな仲良くやって欲しい」




｢みんな優しいから、二口くんが仲良くなりたいって思えば大丈夫だと思うよ」



赤葦くんの言う通りだ。みんな優しい、だから心配しないで俺達は見守っていようかな。



あ、そーいえばちびちゃんのあれどういう意味？




｢日向の夜うるさいってどういう意味だ？」




岩ちゃんも思ってたんだ。




｢日向は夢見病をかかっているんだ。夜に悪夢を見た時日向が飛び起きて、泣くんだ。俺がそこにいたら、助けられたのにって泣くんだよ」




ただの悪夢じゃない、現実になってしまう悪夢だもんね。



｢早く治してやりてぇーな」




岩ちゃん、そうだね。早く治してあげようね。そのためにも俺達は頑張らなきゃ。

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