【ハイキュー】奇病者になりました【２】

奇病23 ページ23

あの子というのは私と同じで親に愛されなかった女の子のこと。





私が初めて友達と思えた人。






毎日笑顔で、毎日私の心配してくれて、毎日親に暴力を振るわれていた。






親からの虐待を先生に言おうとしても、





｢大丈夫。それに施設とか入って、Aとあの人と会えなくなるなんて、嫌」





そう言った。あの人が誰かは教えてくれなかったけど。この写真を見るかぎり、あの人は及川さんで間違いないだろう。






及川さんにはあの子の存在がある。あの時の異常なほどの恐怖、それはあの子と関係あるのかな？





あの子は今どこにいるのかな。






あの子は今どうしているのかな。





あの子は今親から逃げることが出来たかな。





あの子はもしかして......





そんなことは無い。だって、あの子はすごいもの。





私と違って、優しくて、明るくて、本当の意味でみんなに慕われていた。





私のあこがれだった。






いや、だったじゃない。過去形じゃない。





あの子は私のあこがれだ。

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