狂愛ヴィランズリスト【twst】 (ページ14)

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｢ストップです！！それ以上やるのは認めません！！｣

学園長の声により､私達の動きは止まる。

――結果は､引き分け。

互いに魔法で､時に自身の体(拳)――と言っても自身の体(拳)で攻撃したのは私だけだが――で。ひたすら相手を攻撃し続けて一時間弱。
フラフラになった私達を見た学園長が終了の合図を出した。

｢引き分けとか最悪じゃねぇか……｣
｢というかこんな風にやるとは私聞いてません！｣

どうやら話を聞くにレオナさんは｢Aに魔法の練習の相手になってもらいたい｣と言うことで許可を得たとのこと。そりゃこんなバチバチのバトルに許可くれるわけないよなぁ……

｢Aさん､大丈夫ですか｣
｢足の感覚が無くなってる気がしますが大丈夫です｣

学園長の質問に｢大丈夫｣と言えば｢それは大丈夫じゃない｣と言われた。
やれやれ､私優しいですからね～なんていつもの決まりの台詞を言いながら私を抱えようとした学園長。だが､抱えるために伸ばした学園長の手はレオナさんに止められた。

｢キングスカラーくん､どうしたんですか？｣
｢コイツは俺が連れてく｣

するとレオナさんは私の返事も学園長の返事も聞かずに私を抱き上げ､ホウキに跨り飛び出した。学園長が何か言ってる気がするが､生憎風の音が強く聞こえない。

後から怒られるだろうなぁ､なんてぼんやりとした頭で考えていれば突然レオナさんに謝られた。

｢どうしたんですか､急に｣
｢……やりすぎた｣

なんだ､そんなことか。大丈夫ですよ､と笑えば彼は私をぎゅっと抱きしめる。なんか､こうして見ると子供寮長ズ(リドルとアズール)みたい､と私も思わず抱きしめ返した。