一緒に食べてほしい。《椎名ニキ》�� ページ5
「はーい、ご注文のカレーライスっすよ！」
『わぁ……！』
運ばれてきたプレートを前に、『いただきます』と合掌する。
従業員のお兄さん…椎名さんが作ってくれたものらしい。
誰かの手料理なんて、ときどき送られてくる実家からの仕送り以外に久しぶりに食べる。
「ほんじゃ、ごゆっくり〜♪」
『あ、あの！』
厨房へ戻ろうとする椎名さんを呼びとめる。
椎名さんは結われている長い髪を翻して、不思議そうに振り向いた。
「どうしました？」
『…何か奢るので、一緒に、食べませんか。』
「へっ？」
特に、大きな理由があるわけじゃなかった。
あの友だちは、今頃愛する旦那と温かいご飯を囲っているのかな、なんて思ってしまって。
私も誰かと…一緒に食べたくなったんだ。
『…ごめんなさい急に。忘れて』
「僕、まかないあるんで奢んなくて良いっすよ！」
私の言葉を遮って、椎名さんは厨房のほうに歩いていく。
しばらくすると、いくつかのタッパーを抱えながら私の向かいの席に座った。
「いっただっきまーす！」
『い、いただきます。』
一口噛むと、ほくほくとしたじゃがいもの甘さが口に広がった。
ふと椎名さんを横目に見てみた。
口いっぱいに食べ物を入れてもぐもぐと咀嚼している。
幸せそうに、一口一口を噛みしめながら。
『椎名さん、美味しいです。』
「んっ…。それは良かったっす！」
私に向かって微笑んで、すぐにまた食べ進める。
初対面特有のよそよそしさも遠慮もない。
だからこそ、私も椎名さんに変な気まずさを感じず、心地よく食事を進められた。
「ごちそうさまでした〜！」
『ゔっ……はや、』
「なはは、ちゃんと味わって食べましたよ！」
タッパーの蓋を閉めて、椎名さんは頬杖をつく。
そして、とても嬉しそうに私を見つめた。
『…えっと、』
「あっ、すんません。何か、おねーさんっていっぱい食べてくれるなぁ、って思って。」
「実は多めに盛ってみちゃったり。」なんて笑うから、思わず咳きこむ。
そんな私を見て、にへらっと表情を緩めた。
「血色良くないし、いっぱい食べてほしいって思ったら多くなっちゃったんすよ。」
____そんなに幸せそうに食べてもらえて、料理人冥利に尽きるってもんです♪
笑ってほしい。《月永レオ》�、�←一緒に食べてほしい。《椎名ニキ》��
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生しょうが(プロフ) - 錦さん» キャラとかいっぱい設定つけちゃうので、感情移入できるって言われるとすごい安心します……。べた褒め嬉しすぎるし、これからも頑張って小説書いていきますので、ずっと好きでいてください！！ (10月12日 21時) (
レス) id: 9fefad8449 (このIDを非表示/違反報告)
錦(プロフ) - リスタートの方から飛んで来ました。生しょうがさんの作品は語彙力が高いし話の構成やキャラの気持ちの表現が上手くて、読んでて感情移入が止まらない…！とても好きです…！！！ (10月10日 6時) (レス) @page23 id: 7f2cf0d803 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが(プロフ) - 立花さん» 自分こそあなたのコメントで癒されました好きです！！これからも頑張ります！ (2022年11月2日 0時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
立花 - 日々の疲れが癒されましたさすが生しょうがさんですね好きです（ノンブレス）ありがとうございます疲れどころか私の体も吹っ飛びました！最高です好きですやったあ！！！いつまでも追い続けます！！ありがとうございます〜！ (2022年11月1日 23時) (レス) @page11 id: f747a95a03 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが(プロフ) - 立花さん» そちらも見てくださったんですか!?ありがとうございます！リクエストも了解しました！初リクエスト頑張ります〜！ (2022年10月29日 17時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが | 作成日時：2022年10月9日 1時
