核心 ページ5
運ばれてくる料理を時々つまみながら、二杯目のビールが残りわずかになった頃、私の話は、二人鍋の件を終えた。
「すみません。ビールおかわりと……、A、次は何にする？」
「カシスオレンジお願いします。」
まだまだ長くなりそうな話に、飲み物を追加し、真紀は、フゥっと息をはいた。
「A、そのお隣くんのこと、好きだよ。」
真紀は、私自身が認めないでいることを言いきった。
「そりゃあ、ペット的な…」
「認めよう。A。
お隣くんは、ペットじゃないよ。」
真紀が真っ直ぐに目を合わせてくるから、動揺する私は、視線を手元の料理にそらす。
「それは……、わかってる。
わかってて仔犬みたいに接してるの…。」
「なんで？」
「なんでって……。」
怖いからだよ…。
傷ついたり、傷つけたり。
不安になったり、疑ったり。
信じられなくなって、
裏切られるのが。
「一方的に可愛がってる方が気が楽でしょ？」
嘘ではない答え。
でも、納得いかない顔の真紀。
私のこと、いっぱい知ってるから、そんな顔するのも知ってる。
「ﾝﾌｯ 可愛いんだよ。すごく。」
ニカの柔らかな髪を思い出す。
「今度、真紀も一緒に鍋やろ……」
「まだ、恋できない？」
持ち直しかけた気持ちが萎れていく。
「…………。」
私が無言でいると、真紀は、真剣に続けた。
「まだ、忘れられない？」
優しく、でも、遠回りすることなく、核心に触れた。
忘れたくても、
忘れられない。
私の恋。
そして、
その恋の終わり……。
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植尾あい(プロフ) - ちいさん» 生き甲斐だなんてっ！感激です。『欲張り』のあのシーンは、書き始めた時から、絶対に書く！と、決まってたシーンなので気に入って貰えて嬉しいです！仔犬感と大人感のバランス、うまくとりながら、日々、妄想に励みますっ(笑) (2015年3月2日 11時) (
レス) id: dd156b7728 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 作者様の作品を読むのが最近わたしの生き甲斐レベルです（ ; ; ）もう仔犬なのか立派な男なのかわからない魅力的すぎる隣人ニカちゃんに毎日萌えています//私も欲張りのあのシーンたまらなく好きです！溢れ出す妄想、これからも楽しみに読ませていただきますね！ (2015年3月2日 2時) (レス) id: 7ce2ec877c (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - aiMyuさん» 通勤のお供になれて光栄です！私的に朝が都合よくて、朝更新してますが…そうですか、不審者(笑)これは、大人な展開は、避けた方がよさそうですね。朝からねぇﾌﾌｯ。帰宅後に読み返して貰えるなんて！ありがとう。これからもよろしくお願いします！ (2015年2月26日 20時) (レス) id: dd156b7728 (このIDを非表示/違反報告)
aiMyu(プロフ) - コメ返しwwあの、あいさんて朝更新してるじゃないですか？私、通勤中に読むんですよね。毎朝、電車内でフゥーって息吐きながら、ニヤニヤしちゃって…私、完全に不審者ですwwそして帰宅してから読み返す♪♪本当に尊敬してます☆ (2015年2月26日 15時) (レス) id: 81939e753e (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - キスマイさん» ハイハイ♪いらっしゃーい(笑)自分でももどかしくなりながら書いてます。でも、皆さんにキュンしてもらえて頑張れます！仕事バラしはねぇ……ｳﾌﾌ…お楽しみに♪いつでもお喋りしに来て下さいね♪お待ちしてまーす。 (2015年2月26日 8時) (レス) id: dd156b7728 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：植尾あい
| 作成日時：2015年1月19日 8時
