女の子の好きな事 ページ39
「ねぇ〜どこ〜？勝手に探すよ〜。」
なかなか落ち着かない心臓をいつもの仔犬の暗示で落ち着かせていると、洗面所からニカが何やら勝手なことをする宣言。
「ちょっ…ちょっと待ったぁぁ！」
慌ててコンロの火を消すと洗面所へ急行した。
「すぐ来てよ〜。頭冷える。」
「自由すぎでしょ、ニカは。」
「よく言われる。」
棚の中からドライヤーを取り出しながら、ニカを見るといつもの笑顔。
「反省してないね…。」
「うん、直す気もない。」
何故か自慢にもならないことを自慢げに言い切るニカに、ドライヤーを渡す。
「ありがとう。鍋、もうできる？」
「うん、もうすぐ。急いで乾かしちゃってね。」
そう言って、キッチンに戻ろうとした私に、ニカから爆弾が手渡された。
「Aちゃん、ドライヤーして？」
予想もしていなかったその台詞。
びっくりして振り向くと、ドライヤーを差し出して、可愛いアヒル口を最大限にアピールしたニカ。
ヤバイ………。
今、クラッとした……。
目の前の光景を処理しきれない私の脳ミソは、フリーズ。
差し出されたドライヤーを受け取りたい気持ちと、騙されるなって遠ざける気持ちで葛藤。
フリーズしたままの私をしばらく見ていたニカが、諦めたように「ちぇっ」と、呟くとドライヤーを引っ込めた。
「なぁんだ、女の子って、こういうの好きなんじゃないの？」
そう言いながら、自分でドライヤーをかけはじめた。
「ちょっと、からかわないでよ。」
「ﾍﾍｯ ごめんごめん。」
それだけ言ってキッチンに戻ると、洗面所からドライヤーの音が聞こえることを確認して、両手で自分の頬を覆った。
きっと、みっともないほどに赤い。
からかわれたんだから、
狙って言ってるんだから、
真に受けちゃいけなかったのに。
煩いほどの心臓の音。
熱い頬。
世に言う『キュンとするシチュエーション』にドはまりしている自分が恥ずかしい。
でも、何より私の頬を熱くしたのは、ニカの言った『女の子』の中に、私が含まれていたってことだった。
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ふるみ♪ - ニカは私のすべて〜☆にかが主人公ということでこの小説よんだら面白い！じゃないか！これからもこれ読み続けたい！ (2016年7月29日 21時) (
レス) id: 2271a2e46e (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - えりPさん» ありがとうございます(*^_^*)二階堂くんの雰囲気でてますか？よかったー。私の頭の中の妄想二階堂くんなので、願望てんこ盛りですが、えりPさんの癒しになれていたら嬉しいです。 (2016年4月16日 22時) (レス) id: 2cc18cecc9 (このIDを非表示/違反報告)
えりP(プロフ) - あいさん♪♪作品素晴らしいです！ニカの声や表情がにニカらしくて、すごく引き込まれています。ニカからの優しいハグに涙が溢れてきました。引き続き、ニカの世界を楽しませていただきますね。 (2016年4月14日 12時) (レス) id: 55468976ba (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - えりPさん» はじめまして(*^_^*)最初から読んでいただけるなんて感激です！ありがとうございます。パスワード作品については、メッセージで送らせていただきますので、ご確認ください。これからも、よろしくお願いします。 (2016年4月11日 22時) (レス) id: 2cc18cecc9 (このIDを非表示/違反報告)
えりP(プロフ) - あいさん、はじめまして。えりＰと申します。hiyoちゃんの紹介で、これから読むのをとっても楽しみにしています。承認よろしくお願いします。 (2016年4月11日 9時) (レス) id: 55468976ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：植尾あい
| 作成日時：2014年12月23日 18時
