クソガキ＝男 ページ38
賞味期限が一日過ぎたヨーグルトを冷蔵庫に入れると、目一杯の恨めしい視線をニカに向ける。
そこには、まだ、笑いがおさまらない様子のニカ。
「……もうっ！」
そう言ってはみたけど、あまりのばか笑いっぷりにこっちまで笑いが込み上げてくる。
恨めしいやら、可笑しいやら、複雑な表情のまま土鍋に具材を詰め込むと火にかけた。
「ニカ。苦手な食べ物ある？」
「ネギ。」
即答のニカに仕返し。
「あぁ〜残念。」
「何？」
ばか笑いをやめて、上目遣いに見上げてくるニカに爆弾投下。
「メッチャ入ってるからっ。」
「ええぇ〜〜！」
本当に嫌いなんだろうね、心からの残念そうな声。
仕返し完了。
クッションでじたばたするニカに目を向けると、今更ながらお互い無防備過ぎる部屋着姿に気がつく。
あれ？
なんか、わかんなくなってきたけど、まだ、この関係って、長くないよね？
一人キッチンで困惑。
「……… ん〜。」
ゆっくりと温まっていく鍋を見守りながら、唸る。
「あっ、そうだっ。ドライヤー貸してっ。」
ニカの大声で我に返ると、キッチンの入口でニカが頭に巻いていたタオルを外しながら立っていた。
「えっ？」
いや、タオルには気づいてたよ。
でも、まさかさ…、お風呂入ってから来たわけ？
「ドライヤー、貸して。どこ？」
まるで、当たり前のように洗面所へ向かうニカ。
その髪は、しっとりと水分を含んでいて。
その横顔。
濡れた前髪とその向こうの切れ長の目。
襟足と首筋。
全てになんとも言えない、魅力を感じた。
可愛い仔犬だと思えば、クソガキで。
クソガキだと思えば、大人の男。
なんなのっ！
もう、ドキドキしすぎで、寿命が縮まる…。
一人、胸を押さえていると、目の前の鍋がフツフツと煮え立つ音を立て始めていた。
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ふるみ♪ - ニカは私のすべて〜☆にかが主人公ということでこの小説よんだら面白い！じゃないか！これからもこれ読み続けたい！ (2016年7月29日 21時) (
レス) id: 2271a2e46e (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - えりPさん» ありがとうございます(*^_^*)二階堂くんの雰囲気でてますか？よかったー。私の頭の中の妄想二階堂くんなので、願望てんこ盛りですが、えりPさんの癒しになれていたら嬉しいです。 (2016年4月16日 22時) (レス) id: 2cc18cecc9 (このIDを非表示/違反報告)
えりP(プロフ) - あいさん♪♪作品素晴らしいです！ニカの声や表情がにニカらしくて、すごく引き込まれています。ニカからの優しいハグに涙が溢れてきました。引き続き、ニカの世界を楽しませていただきますね。 (2016年4月14日 12時) (レス) id: 55468976ba (このIDを非表示/違反報告)
植尾あい(プロフ) - えりPさん» はじめまして(*^_^*)最初から読んでいただけるなんて感激です！ありがとうございます。パスワード作品については、メッセージで送らせていただきますので、ご確認ください。これからも、よろしくお願いします。 (2016年4月11日 22時) (レス) id: 2cc18cecc9 (このIDを非表示/違反報告)
えりP(プロフ) - あいさん、はじめまして。えりＰと申します。hiyoちゃんの紹介で、これから読むのをとっても楽しみにしています。承認よろしくお願いします。 (2016年4月11日 9時) (レス) id: 55468976ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：植尾あい
| 作成日時：2014年12月23日 18時
