検索窓
今日:5 hit、昨日:12 hit、合計:162,175 hit

21 ページ21

.




〈猗窩座(狛治)side〉




親父、聞こえてるか。

あれだけ罪をおかした俺が
祝言をあげることになったんだ。

俺は昔から喧嘩とか強かったけど、
師範にも鍛錬つけてもらって
もっと強くなった。

これからこの強さは、
師範と恋雪を守るために使うよ。





-





まさか自分が祝言をあげることができるなんて。

人並みの幸せを手に入れることができるなんて。

そんなこと、思ってもみなかった。



恋雪のことは、昔は顔だけかわいいやつとか思ってたけど、意外に素直なところか、抜けているところを知れば知るほど俺が守りたいと思うようになっていた。

俺が必ず一生恋雪を守る。





「は、狛治...!」

狛「どうしたんだ、慌てて。」



大急ぎな様子でこちらへ来たのは
いつも俺たちによくしてくれる
近所の人だった。


俺は自分の耳を疑った。




「誰かが井戸に毒を入れた...!慶蔵さんやお前とは直接やり合っても勝てないから...!あいつら酷いまねを!!!」



井戸に毒...?

それで、その毒で何がどうなったっていうんだ。



「惨たらしい...あんまりだ!恋雪ちゃんまで殺された!」




親父の時もそうだった。

俺はどうして大事な人が危篤に見舞われてるとき
そばにいてやれない。

恋雪に誓ったのに。

一生守るって。




目の前にいるのは
もう息をしていない師範と恋雪。

二人とも、襟元には
血がついている。



...ごめんな、苦しかったよな。

守ってやれなくて、ごめんな。



恋雪の顔にかけられている白い布をとる。

ただ、眠っているだけのようなのに。

なんでこんなに冷たいんだ。

こんなにも強く抱きしめているのに。

温もりは感じない。




涙が、止まらない。

怒りが、止まらない。




.

22→←20



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (214 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
274人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みいこ(プロフ) - ムスメ3さん» うれぴい!!続き考えてる最中なのでしばしお待ちを!! (2019年12月30日 23時) (レス) id: 9475ebda40 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 一気に全部見ちゃった!続きが見たすぎる! (2019年12月30日 18時) (レス) id: 64e9274118 (このIDを非表示/違反報告)
みいこ(プロフ) - 神夜神美さん» ぎゃん!!うれちい!!わたしもちゅき!!!こちらこそ読んでくださってありがとう!!! (2019年12月24日 17時) (レス) id: 9475ebda40 (このIDを非表示/違反報告)
神夜神美 - 終わり方もいっぱいちゅき!!!この作品に出会えてよかったです!!!ありがとうございました!!!! (2019年12月24日 15時) (レス) id: 8f08eeee44 (このIDを非表示/違反報告)
みいこ(プロフ) - いちごみるくさん» 終わり方凝ったのでそう言ってもらえて嬉しいです!!あざすうううう!! (2019年12月21日 23時) (レス) id: 9475ebda40 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みいこ | 作成日時:2019年12月18日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。