誰も死なせるな、守れ 弐 【鬼滅の刃】

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とりあえずここで体力を回復させないと。

アイツは絶対に来る。

それまでに少しでも、少しだけでもいい。

闘える力をためないと。




貴「...ﾊｧ、ﾊｧ」




すでに目の前は霞んできて。

止血を試みようとしても、
損傷した部分が大きすぎて
完全には止血することができない。

それにすでに、血を流しすぎている。

...これ、私が失血死するんじゃ。




貴「死ぬなら...煉獄さんを...守ってからじゃなきゃ...」




そうでないと。
前回と変わらず私は煉獄さんを死なせてしまう。

私の命はどうなっても構わない。

せめて、煉獄さんは。



貴「止まれ...止まれ...止まってよ！！！」



手で必死に血が流れないように
抑えてみるけれど
指と指の隙間からポタポタと落ちていく。



私はまた、守れないの？

カナエさんを守れたのはただの偶然？

私はやっぱり強くなんてないよ、みんな。



ここで涙を流すことしかできない。

みんなは、必死に闘っている中で。

私だけが、この後煉獄さんに起こることを知っているから。




....あれ、そういえば私。

煉獄さんを守らないとってことに気がとられて
この後どうなるか、考えてなかった。

列車からはやく、脱出しないと

そう思いフラフラして足元もおぼつかないまま
立った瞬間、すごい断末魔とともに激しい揺れが生じた。



横転する。

だめだ、もう、無理だ。




「 ______！！」



誰かが私を呼んで、
抱きしめられた感触を確認した後、
私の気は失われた。





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