桜色と仄かな想い#伊東歌詞太郎 ページ13
伊東歌詞太郎side
父「お前は何度言えば分かるんだ!!」
父がこうなるのは、もう日常茶飯事だった。
こうなると、決まって僕にあたる。
冷たく乾いた音や、鈍い音が部屋に響く。
そんな時、いつも助けてくれたのが・・・
母「もう・・・やめて!」
母さんだった。
僕は母さんが大好きだった。
だから、そんな母さんを殴る父さんは、凄く憎かった。
だけど・・・いつの日か。
気づいてしまったんだ。
母さんが傷ついているのは
僕のせいなんだって・・・
午後10時。
僕はこっそり家を出た。
向かったのは親戚の家で。
母さんにだけは居場所を伝えた。
僕は高校生になった。
彼女もいて、充実してた。
でも
「うっうあ・・・うわぁぁああ!!!」
彼女はこの世からいなくなってしまった。
交通事故に巻き込まれたらしい。
その時僕の中でまた、あの記憶が蘇った。
そうか、僕のせいだ。
僕がいるから、いけなかったんだ。
天月くんが心配ではいった高校。
今僕は職員室のパソコンとにらめっこしている。
天「どうしたの?歌詞太郎さん」
「あぁいや、この子さ、社会がやばいんだよ・・・」
天「えぇーそんなに・・・・・・やばいね」
そう。
画面に写っているのは"若橋A"さんの成績や入試時の点数などだ。
まぁ、とにかくやばい・・・
その子の教室に向かうと、
貴方「はぁ・・・」
とため息をついていて。
どうしたの?
たった一言だけなのに・・・
僕が声をかけてもいいのか・・・って、勝手に躊躇して。
でも、なんか、気になっちゃって。
「若橋さん大丈夫?」
声をかけた。
驚く君の顔に。
凄く、興味が湧いて。
でも、それを自覚するのは少し怖くて。
この桜色の気持ちは
春のせいにしておこう。
空っぽな心と嘘つき心#そらる→←可愛いな、なんてね#まふまふ
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作者名:のら雲 | 作成日時:2018年3月14日 2時