119 ページ19
そして、私たちはテレビでも見ながら舜太が作ってくれた焼きそばを頬張ることにした。
「あー懐かしいー！家の味！」
舜太「やろ？俺もなかなか料理上手くなってきたんさな！」
私たちが美味しく焼きそばを啜っていると、テレビから聞き覚えのある地名が聞こえてきたので、私は少し気になってテレビの方へ視線を移した。
『一週間前に都内の病院で起こった傷害事件の犯人ですが、いまだに逃走中ですので、付近の住民の方はご注意ください』
舜太「なぁここって、この近所ちゃうん？」
「う、うん…」
しかもこの病院って…。
『この事件の犯人は一週間前、この病院の患者のカルテの提出を求めたところ、それを拒んだ医師と口論となり、持っていた白いハンドバックから刃渡り１０センチほどの果物ナイフを取り出し、この病院に勤める医師数名を切り付けた傷害の疑いで追われています。
また、防犯カメラの映像によると、顔はマスクとキャップで隠れていますが、２０代前後のやせ型の女性、黒いニットのセーターを着用していたとのことです。
更に犯人の女は病院からいくつかの薬品も盗んでおり、窃盗の容疑もかけられています。この際に切り付けられた医師数名のうち、"佐野勇斗"さんが、腹部や腕、胸などを刺され、現在も意識不明の重体となっています』
「え？！さ、佐野勇斗さんって…」
私はそのニュースに言葉を失った。
この病院は、ジント君が入院していた病院だ。
しかも、佐野勇斗って、佐野先生のことじゃないか！
ついこの間会ったばかりなのに…。
まさかこんな身近で、こんな事件が起こってたなんて…。
それに犯人はまだ逃走中…。
舜太「Aちゃんの知ってる人？」
「う、うん…。とっても、お世話になった人…」
そして、不安と恐怖が渦巻くその時、インターフォンが鳴り響いた。
「誰だろ…こんな時間に…」
舜太「会社の人が心配して見に来たんちゃう？」
「あ…そうかも…」
何だか本当にそんな気がして、私はフォンモニタで外の確認もせずに、一目散で玄関の方に向かて鍵を開けた。
そして、扉を開くと、そこには灰色のロングコートを羽織り、スーツ姿の男性が立っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
milkssss(プロフ) - ひぃさん» いえいえこちらこそ変な捉え方をしてしまい申し訳ありません！続きも頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年3月8日 15時) (
レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 良い意味で面白い展開で予想外でした！私の伝え方で誤解を与えてしまったようですみません。続き楽しみにしてます！ (2020年3月6日 3時) (レス) id: 6c73ae34c1 (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - いちごさん» 感想ありがとうございます！そんな風に言ってくださると、書いてよかったって思います。ありがとうございます！続きも頑張ります！ (2020年3月2日 18時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - ひぃさん» 感想ありがとうございます！予想外になってしまって申し訳ないです…。続きも頑張って書いていきますので、良ければまた読んでくださると、嬉しいです！ (2020年3月2日 18時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - みるくさん» 感想ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！今日からまた続きちょこちょこ書いていくので、良かったら読んでみてください！ (2020年3月2日 18時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：milkssss | 作成日時：2020年2月26日 19時
