【HQ】幽霊の王子様【青城】【男主】

038　別れ　斎side ページ43

あの絶叫事件から３日。地元に帰ります。


「５日間お疲れ様。斎」

「京治くんもお疲れ様」


　３日間。ただひたすら木兎くんに振り回されお互いを労う。なんか、悲しい。


「え、お前、泣いてるの？マジ？」

「は！泣いてないし！」


　その間に毎度のごとく雛美と真白くんが喧嘩を始める。


「いや、泣いとるやろ真白。とうとう自分が泣いとるも気づかへんほどアホなった？」

「はぁ！？」


　なんで、煽るの秀。


「せかせか、お前テスト点死ぬほど低う。アホや。」

「誰がアホだ！アホしかボキャブラリーねーのかよ！ボゲェ！！」

「いや、うっさいねん。いっつもいっつも、貴様らトラックか！クラクションか！鼓膜破れるっちゅうの！」

「え、なんて言った。」

「せから！」


　あぁ、木兎さんはいつもああなのか。御愁傷様。


「なんで赤葦さん拝んでるの？おねにいちゃん。」

「すごい人だよ。京治くん。」

「え、僕も拝む」

「いや何してるの」


　あ、ごめん。


ーーーーーー
ｷﾘﾄﾘーーｷﾘﾄﾘ
ーーーーーー


「じゃあ、またね。京治くん。木兎くん。」

「おう！またなー！！」

「はい、さようなら。」


　曲がり角で見えなくなった。


「雛美。」

「どうした、斎。」

「秀のことだけど」


　明らかに様子がおかしいんだ、最近。

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