フォーリンラヴな11話目 ページ13
「……狭いね」
「他の五分の一もスペースありませんね」
「去年より狭くなっとる……」
師団披露の準備に来たはいいが狭い。相変わらずの扱いの悪さにもはや泣くしかない。
ゴフッと吐血するキリヲくんの血を拭ってあげる。
「よっ荷物師団！」
「今年も荷物置き場かぁ」
からかってくる連中に「うるせえ潰すぞ」と小さめの雷を飛ばす。
ぎゃあ、と情けない声をあげて去っていく彼らにペッと唾を吐くとキリヲ先輩に軽く小突かれる。
「女の子がそーゆことしちゃダメやって言ったやろ？」
「あ、ごめんなさい」
周りを見たら入間くんたちが軽く引いていた。反省反省。
閑話休題。
「キリヲくん、お泊まり作業の申請出してきたよ」
「ありがとうAちゃん」
キリヲ先輩の感謝だけでもう私は生きていける……！！
そしてなにより、
お泊りだあああああ！！
師団披露のための準備期間……！お泊り！みんなでお泊り！！
キリヲ先輩と！！お泊り！！！
「今からもう死にそう」
「最近ほんとよく死ぬなあ」
「だって私キリヲ君のこと大好きだもん」
「知ってる。でもできれば死なんといて？Aちゃんがおらんと寂しいから」
「ﾊｴ……って、殺しにかかってんのはキリヲ君じゃんよ！！」
入間くんが花火の見本を借りに行っているので二人で作業。
まあ作業と言っても私は材料を準備しているだけなんだけど。
ふふ、と微笑む先輩可愛い。大好き。
「キリヲくんだいすき」
「僕も好きやよ」
「ﾐ゜ｯ!?」
「どうやって発音したん今の」
興奮で吹っ飛びそうになる意識をなんとか保つ。
「あのっ……！あのさあ……っ！なんで最近そうやって殺しにかかってくんの!?
このドS！！意地悪！！まあそんなとこが好きなんだけどさあ！！」
にこにこといい笑顔のキリヲ先輩。もうやだ尊い……一生推す……
入間くんも戻ってきたのでみんなで花火を試作。クララちゃんが材料をどんどこ出してくれるので私はそれを用途ごとに仕分けてキリヲ君のところに持っていく。
アズくんや入間くんも協力してくれるので、みんなに時々休憩用に魔茶やお菓子を出したりする。
そうこうしているうちに試作品が出来たので一度目の打ち上げをする。
花火が打ちあがった瞬間、キリヲ先輩に肩を叩かれる。
「Aちゃん、僕な＿＿＿＿＿」
キリヲ先輩の言葉は花火が打ちあがった音でかき消された。
「え、今なんて……」
「さあ、なんやろね」
にこ、と微笑むだけで何も教えてくれなかった。
続く (更新停止中)
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桜餅 - キリヲ先輩が尊い！！夢主ちゃん！その気持ち分かる！続き楽しみにしてます(*´∀｀*) (7月23日 15時) (
レス) @page13 id: 5f69658ab8 (このIDを非表示/違反報告)
めあ - 続き楽しみにしてます。。。！最高すぎます (2023年4月2日 13時) (レス) id: 2c86cc600d (このIDを非表示/違反報告)
ユルピ - 先輩最高！ (2022年12月29日 18時) (レス) @page12 id: 34a4d76f16 (このIDを非表示/違反報告)
おたく - つ、続きを。。。。 (2022年12月16日 10時) (レス) id: 76e9a0ff7d (このIDを非表示/違反報告)
るる - 可愛いです好きです。大好きです (2022年10月30日 20時) (レス) @page12 id: f87a1352f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいすくりぃむとちょこれぃと | 作者ホームページ：なし
作成日時：2021年6月12日 13時
