二十話 ページ20
七年前、突如と言って良いほど急に引っ越してしまったA。
あの件以来、急速に仲を縮め、そして決別した今のディオと僕を見て、彼女は何と言うのだろうか。
スピードワゴンに連れられて、Aに会いに行けば、彼女は七年前よりずっとずっと"女性"のソレになっていた。
無表情の鉄仮面はそのままで…いや、更に拍車が掛かったように思う。
「立派になりましたね、ジョナサン。」
次の瞬間には抱き付いていた。
幼い頃はあまり対格差は気にならなかったが、今では僕の方がずっとずっと背が高いし、体つきも違う。
けれども、友との抱擁は、七年の歳月で傷付き、擦れた心を暖かく包み込むようだった。
「A、聞いて欲しい。君にとって、凄く嫌な話になるかもしれないけれど、良いかい?」
Aの細い両肩を確りと掴み、感情を写さないアイスブルーの瞳を覗き込めば、Aはしばらく間を開けた後に、小さく確かに頷いた。
・
186人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
東雲出雲(プロフ) - 罠做さん» ありがとうございます!文章が素敵だなんて(*´ー`*)続編できましたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
東雲出雲(プロフ) - ランタンさん» ありがとうございます!続編ができたので、そちらもどうぞ宜しくお願い致しますm(__)m (2015年8月18日 11時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
罠做(プロフ) - 続編楽しみにしてます!!文章が素敵で読み易かったです、続き気になりますねo(^▽^)o (2015年8月18日 2時) (レス) id: 1a112de355 (このIDを非表示/違反報告)
ランタン(プロフ) - この話とてもよかったです!続編も頑張ってください! (2015年8月17日 20時) (レス) id: 751d6d43a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:東雲出雲 | 作成日時:2015年8月15日 11時