53 貴方side ページ6
駅で列車が来るのを待ってる途中
私と敦くんはベンチに座って、珊瑚は猫になって私の膝に座ってる
太宰「こんな
珊瑚「何やってんの…犬相手に……」
ジト目で治兄を見てる珊瑚
犬「ワンワン」
太宰「おっと!威勢がいいね。だが無駄だよ。
こちらには、切り札がある。見給え」
何故か持ってるドッグフード
太宰「欲しいかい?欲しいよね」
手にドッグフードを出し、ぐっと手を握る治兄
そして、ぱっと手を開くとドッグフードは無くなっていた
太宰「これが格の違いだよ、私の勝ちだ」
治兄がまたぱっと手を開き、ぐっと閉じる
すると、無かったはずのドッグフードがある
太宰「これに懲りたら街中で私に吠えるのは慎む事だ」
ドッグフードを食べる治兄
敦「犬……苦手なんですか?」
太宰「人間より余程難敵だよ。珊瑚食べる?」
珊瑚「食べない!Aのご飯の方が美味しいもん!」
太宰「それで、事務員さん達の避難は?」
敦「国木田さんからの連絡で予定通り次の列車だそうです。
事務員が狙われるなんて……
この三社戦争、探偵社は大丈夫でしょうか」
太宰「そうだねぇ、私の見立てでは探偵社が最も劣勢。最優勢はマフィアかな」
敦「そんな……太宰さん。何か逆転の計略は無いのですか?」
太宰「あるよ。このくらい」
手を数字の3にした
敦「三つも?」
太宰「いや?三百だけど」
敦「三百!?」
太宰「敦君、Aちゃん……戦況は生き物だ。必勝の秘策が僅かな変化ひとつで愚策に豹変する。 だから情報が大事なのだよ。特に今回は相手が相手だ。森さんは合理性の権化でね。
数式如き冷徹さで戦況を支配する」
くしゃっとドッグフードを指で粉々にする治兄
太宰「刺客から逃れて気が緩む今を狙って必ず何か仕掛けてくるよ」
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作者名:2次元夢小説者 | 作成日時:2020年10月24日 7時