120 治り始めていく ページ15
この日もAは自 傷行為をし
自分の治療の力で治した後にフョードルが来た
貴方「ふぇーじゃにぃ!にゃんでもにゃいよ!」
フョードル「僕の前では強がらないで、云ってください」
フョードルはその言葉と同時にAを抱きしめ頭を撫でた
すると……
Aは
普段から滅多に泣かないAは
琥珀、珊瑚を除いて
人前で涙を見せたのはこの時が初めて
この日Aは
泣きながら誰にも打ち明けられずにいた
思いをフョードルに打ち明けた
フョードルは相槌を打ちながら
ずっとAを抱き締め、頭を撫でていた
漸く、収まったのか泣き止んだ
フョードル「本当、Aさんは愛らしい」
貴方「こやって、ギューちて、にゃでにゃでちてもらうのひさちぶり!」
フョードル「そうなのですか?」
貴方「うん……にぃに、ねぇねたちね……
かえってこにゃいし
きてもくれにゃいもん!」
フョードル「Aさんを此の儘連れ去らったら、大変な事になるでしょうね」
貴方「ふぇーじゃにぃ?」
フョードル「僕は離れた場所に行くので此処に来れるのは、今日で最後なんです」
貴方「ふぇーじゃにぃもいにゃくなるの?」
フョードル「えぇ………泣かないでください」
貴方「にゃいてにゃい」
フョードル「大丈夫ですよ。また、必ずAさんの元にふたたび逢いに来ます。
その時は、Aを僕の隣に連れて来ますから」
貴方「?」
フョードル「クス、Aさんを無理矢理でも僕のにしますから
其れ迄、待っててください」
フョードル「之でAの
珊瑚「フョードル!Aに手を出すな!」
フョードル「では……
また逢いましょA」
そしてフョードル・ドストエフスキーは去り、来なくなった
そして少しだけ、でも確実にAの自 傷行為の数が減っていく
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