コピペ改変90※◯亡描写&戦争描写あり ページ13
泣けコピです｡
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陽一｢昔､仲の良かった男子がいたんだ｡漫画やCDを貸し合ったり勉強会をしたり､土日も2人で図書館などで会ったりしていたな｡
数年前､突然アイツが転校すると聞いて悲しんでいると､ソイツの親友から『お前のことが好きなんだって気づいてやれよ』と言われ､パニックになってしまった…俺には『好き』や『嫌い』なんて全く分からなかったからだ｡それから急にアイツが怖くなって､残りの1ヶ月はほとんど話すこともなくお別れをした｡
ソイツは最後に彼が大事にしていたCDをくれたが､それすら怖くて1度も聞かないままなくしちまった｡
ようやく人を好きになるということが理解できたあの日､俺は自分が彼したひどい仕打ちに泣いた｡
あの時､私もアイツが好きだったんだと思う…今更遅いけど､ごめんなさい｣
ヘル｢近所のお婆ちゃんから聞いた戦争の話｡お婆ちゃんの兄はかなり優秀な人だったそうで､戦闘機に乗って戦って…神風特攻隊として戦死したらしい｡
そのお婆ちゃんは製糸工場を営んでいる親戚の家に疎開していたっぽいんだけど､ある日の夜にコツンコツンと雨戸を叩く音がしたらしい｡誰ぞと声を掛けども返事はないから､仕方なく重い雨戸を開けたのに誰もいなかった｡お婆ちゃんはそれに何か虫の報せを感じたみたいで『兄ちゃんか?』と叫んだみたいだけど､返事はなかったそう｡
戦争が終わった後､お婆ちゃんは実家に戻って兄の訃報を聞くと同時に､遺品､遺書を目にした｡お婆ちゃんは母と他の兄弟達と泣いて泣いて悲しんだそうだ｡
遺書には母や兄弟について1人1人へのメッセージが書いてあって､お婆ちゃん宛には次のように書かれていたらしい｡
『キミイよ､兄が天国に逝けるように祈ってくれ｡弁当を食べてから逝くから､空腹の心配はない｡この国を､日本を頼んだぞ｡負けても立ち上がれ｡誇りを捨てるな｡貧しくとも良し､泥を被っても良し｡金を持っても､美味い飯を食っても良いのだ｡ただ1つ心を汚すな｡それが日本人だ｡心を汚された時こそ怒れ｡お前は黄色のリボンがよく似合っていた｡兄はいつも共にある｡美しくあれ､キミイよ』
お婆ちゃんは疎開先の製糸工場にいる時､当時出来たばかりの新商品である黄色の紐を毎日お下げに巻いていたんだって｡
『兄ちゃんに黄色のリボンを見せたことは1度もなかったから､あの雨の日に私に会いに来たんだ』ってお婆ちゃんは生涯信じていたよ…静かに息を引き取ったあの日も､そう言っていた｣
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作者名：コードネーム13@現在第五人格の企画参加者募集 x他1人 | 作者ホームページ：ない
作成日時：2023年3月28日 21時
