44.「こいつはすごいや」 ページ4
「……そうか、7つ…か。……俺達も、7つになれる日が来て欲しいな。」
カラ松は空を仰ぎ見ながらそう呟く。
私は、ブランコに座り込む、地面の二つの影を見つめながら話を聞いていた。
「……6人揃えば、」
「…え?なんか言ったか、A?」
「……ううん、なんでもない!……もう日が暮れちゃうよ、帰ろうよ。」
カラ松を支えながら、周りを見回す。
ふと、見覚えのあるパーカーを見つけて、息を止めた。
「………カラ松、あれ」
「ん?……あっ、」
無造作に伸びたボサボサの髪。
眠そうに、気怠そうに半分閉じられた目。
そうして、自分が他の誰でも無い自分自身であるということを主張する唯一の手法である、紫色のパーカー。
「……い、ちまつ。……、カラ松、こっち行こう」
「えっ?あ、……ああ。」
馬鹿みたいに心臓がうるさい。
それだけで、どれだけ私が一松を恐怖しているのかが簡単にわかった。
「……にゃ〜ご、ゔにゃぁお〜!」
「やめろよ、おそ松兄さん…。」
そこには、おそ松とチョロ松の声もあった。
なにを言ってるのかはなにも聞こえなかった。
ただ、ボロボロになった十四松があの猫を連れてきて、5人は暖かな空気に包まれた。
一見、仲の良い5人兄弟。
しかし、それは全くのフェイクであった。
「……扱いが全然違ぁあああうっ!!!」
のこされた1人はそう叫んだ。
それだけで、存在が完成する。
まったく、兄たちはずるい。
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紫垣(プロフ) - 続きが待ち遠しい!!……もっと見つけるのが早かったらまだ更新続いてたのかな( ; ; ) (4月18日 5時) (レス) @page21 id: f62f374630 (このIDを非表示/違反報告)
燎_*(プロフ) - 更新停止……だと!?!?!?誰か、!!この作者を呼び戻してこい!!! (1月17日 3時) (レス) @page21 id: 4b8e8fd2cd (このIDを非表示/違反報告)
低浮上な塩なんだなあ(プロフ) - つ、続きは…続きは何処ですか…!?!?(血涙)更新をずっと楽しみに待っております…… (10月30日 2時) (レス) @page21 id: 6cf2860157 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - この作品が大好きです。更新待ってます! (6月4日 22時) (レス) @page21 id: 395eb4f5e7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらっち(プロフ) - 何年でも更新を待ちます。 (2022年5月15日 0時) (レス) @page21 id: ab3ad11547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竹ノ狐。 | 作成日時:2016年1月17日 17時