【文スト】森さんの奥さんが家出をした様です。

電話で報告するならあの方ですよね…ポートマフィアの○○さん ページ13

purr…purrr…ガチャリと固定電話の受話器を取り、きりりとした威厳のある声を出し、電話を掛けてきた相手に対応する。

「もしもし…おや？太宰君ではないか、どうかしたのかね？君が電話を掛けて来るだなんて珍しい」

そう、太宰が電話を掛けたのは森夫人の夫であり、ポートマフィアの首領、森 鴎外である。

「いやー、ご用件があって掛けたのですけど…まさか浮気をして森夫人に家出するから！と言われて此方に来られるとは思いませんでしたよ、森さん」

まさかの電話越しに毒を吐かれる上にそのことを攻められればかなりの痛手だったのか、エリス嬢は何を話して涙目になってるのかしら、キモチワルイと内心思いながらも涙目になっている中年男性森を見ている。

森の耳に当たっている受話器越しからは、武装探偵社の皆でゲームをしているのか中島 敦の「Aさん、それを取らないで下さいよ」やら、与謝野女医の「おやおや、ここまで手強いと思う相手は久々だねぇ」やら、かなり賑やかな声が聞こえ、森は

「うわ、中年男性が滝の様な涙を零してるんだけど…キモチワルイ」

「え、森さん号泣してます？ちょっとびっくりなんですが…」

「エリスちゃんも太宰君も酷いよ！うわぁぁん！」

エリス嬢や太宰の言う通り、中年男性がまさかまさかの大泣きをすると言う、絵面的にもシュールな事となった。

まだ続くよテレフォンタイム→←やっぱりハプニングは付き物だと言う理論は正しいのかも知れない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す