生意気な後輩【ボカロ 鏡音レン】

42　心配 ページ45

貴「…ってことが昨日あってさ」


次の日、登校して早々にミクに昨日のことを訊かれた。

恥ずかしいからあまり話したくはなかったのだが、ミクの勢いに圧倒され渋々話した。


ミ「へー、それで花を付けてるんだ！レン君センスがあるね！」


ミクは私のベゴニアの髪飾りをまじまじと見つめた。


ミ「いいな、私もレン君のような彼氏がほしいな」

貴「え、いないの？」


ミクは男女問わず誰にも好かれるから、てっきりいるのかと思ってたのだが。


ミ「いるわけないじゃん！いたら苦労しないよー」

貴「そ、そうですか…」


今の一言でクラスがざわついた気がするのは気のせいだろうか。


ミ「でもレン君、花言葉なんてよく知ってるよね。この前のしおりもそうだったでしょ？」


そういえばそうだ。

この前に貰った胡蝶蘭のしおりにも意味が込められていた。

レン君は花が好きなのかな。

私は思考を巡らせていると教室のドアが開き、申し訳なさそうにリントが入ってきた。


リト「お、おはよう…」

ミ「リント！昨日はびっくりしたよ」

貴「もう大丈夫なの？」

リト「うん、心配かけてごめんな」


リントは苦笑した後、他の男子生徒に絡まれながら自分の席に座った。

本人は大丈夫って言ってたけど…なんだか心配だな。

リントは昔から、辛いことも周りに迷惑をかけまいって一人で抱え込む性格だから。

それで倒れることもたまにあるから、無理してないといいけど…

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