生意気な後輩【ボカロ 鏡音レン】

11　少女漫画 ページ13

リト「うっわ、暗っ」


五時間目と六時間目の間の休み時間、私の所へ来たリントが言った。


リト「大丈夫?なんか此処だけ暗いぞ」

ミ「それがね…」


隣の席に座るミクが、今日昼休みでの出来事を話し始めた。

レン君に胡蝶蘭のしおりを貰ったこと、告白されたこと、しかもOKしちゃったこと、そして放課後にまた会うことになったこと…


リト「ふーん…胡蝶蘭ねぇ…」


リントは私の机の片隅に置いてある、胡蝶蘭のしおりを手に取った。


リト「純粋な愛…」

ミ「え?」

リト「胡蝶蘭の花言葉だよ」

ミ「わぁ、告白にぴったりだね!」


恋愛系大好きミクは、目を輝かせた。


貴「あああああ、どうしよう…」

リト「別に、両想いなんだろ?受けても問題ないだろ」

ミ「それがね、何か引っ掛かる物があるんだって」


ミクは苦笑する。


貴「告白されたのは嬉しいんだけど、なんかこう早すぎるというか…いきなりすぎるというか…」

リト「つまり、お前は少女漫画のような展開を求めてた…というわけだな」

貴「それだ!」


きっと私は、もっと告白への道のりが欲しかったんだ!

こう、すぐゴールじゃなくて、色んなことがあった末のゴールがよかったんだ!

すると、リントははんっと鼻で笑った。


リト「バカじゃないの?中2になっても少女漫画とか」

貴「うっさい!どーせリントにはわかんないでしょ!?胸キュンとか、ドキドキとか!」

ミ「壁ドンとか顎くいとか?」

貴「そう!」

リト「こいつら、バカだ…」


長々と語るA達を、リントは苦笑しながら見つめる。


リト「別に、わからない訳じゃないし…俺にだって、ドキドキくらい…」

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