生意気な後輩【ボカロ 鏡音レン】

1　新学年 ページ2

春、桜の季節と同時に、入学と進級の季節でもある。

私は今、桜が舞い散る中、一歩ずつ大地を踏みしめながら歩いている。

だって今日は始業式!新しい学期が始まるんだ!


貴「はぁー、楽しみー!」


私はにやけながらそんなことを呟いていたら、隣で歩く長い青緑色のツインテールの女の子…そう、私の親友の初音ミクが、クスクスと笑った。


ミ「A、ずっとそれしか言ってないよね。春休み中もずっと」

貴「だって楽しみなんだもん!新しい学年に、そう!初めての後輩!」

ミ「あー、そういえば明日入学式か。いい子が来るといいね」

貴「うん!」


なんて、私達は笑い合っていると、後ろからいきなりどんっと押され、私は転びそうになる。


リト「おはよ!A、ミク!」


私は後ろを振り向くと、そこには黄色い髪に黒いピンを４つ刺した男の子、光牙リントが爽やかな笑顔で立っていた。


貴「リント…あんたは…」

リト「あれ、まだこいつ楽しみとか言ってるの?」

ミ「うん、ずっとね」

リト「ふーん、まぁミクはともかく、Aはすぐ後輩になめられるな」


リントはふんっと、鼻を鳴らした。

私は眉をひそめる。


貴「何言ってんの?なめられるのはそっちでしょ?」

リト「どうかなー?」

貴「こいつ…」

リト「わー、怒った。逃げろー!」

貴「あ、ちょっと待ちなよ!」


走って逃げていくリントを、私は追いかける。

そんな二人を、ミクは苦笑いで見つめていた。

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