検索窓
今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:207,801 hit

少女の夢 ページ4

───────────…ぃ────



──な…────ミ…サ───


─…ろ─…きろって──





おい、ミカサ!!起きろよ!!!





「……ぇ…?」




体を揺さぶられる感覚と、耳元で聞こえた大きな声に


ミカサはゆっくりと目を覚ました。




「あ、やっと起きた!」


「ったく、何時の間に寝てたんだよ お前は」


「…エレン…アルミン…?」




薄く開かれたミカサの視界に、

自分の顔を覗きこむ、二人の少年の姿が映り込んだ。


ミカサは彼等の名をぽつりと呟き、そして理解する。


あぁ…私は眠ってしまっていたんだ…と。



三人は、シガンシナ区を流れる水路へと降りられる階段の上に座っていた。


母親と喧嘩して家を飛び出したエレンを

ミカサが追いかけ、

その途中で柄の悪い連中に絡まれていたアルミンを助けたのち、


三人は軽い雑談でも交わそうと、

此処へやって来たのである。




「気付いたら寝てるんだもんなー。何度呼んでも起きねぇし」


「夢でも見てたの?」




幼馴染みからの問いかけに

ミカサは階段の横壁に預けていた頭を
ゆっくりと起こし、

小さな声で『うん…』と返す。




「…夢を見ていた。寝たらいつも、必ず見る夢…」


「へぇー!どんな夢なの?」


「無駄だぜ アルミン。俺も気になってんだけど、コイツ、話してくれねぇんだ」




エレンにも話していないというのを聞いた時、

アルミンは少し大袈裟に驚いた。


他の人には言えないようなことでも、エレンになら話す。


そんなイメージがあったのだから、

驚くのも無理はないのだが…


しかしエレンにも話さないとなると、一体どんな内容なのだろうか…


ミカサの夢に対し
少し興味が湧いたアルミンだったが、

そんな彼の思いを汲み取ることもなく、

『う〜ん、そろそろ帰るか!』と言って立ち上がるエレン。


次いで、エレンが帰るなら私も…とミカサが腰を上げ、


なら僕も、とアルミンも立ち上がり、ズボンに付いた砂を両手で払う。




その直後だった。




凄まじい轟音と地響きが、彼等のいる街を支配したのは…





〜Episode 1 : 少女の夢〜

2→←〜Prologue〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (179 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
245人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

タカの鳥(プロフ) - ルキナさん» ルキナさん!!私、進撃の巨人の小説をかきはじめたんですが...読んでいただけませんか? (2015年3月19日 21時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
ルキナ(プロフ) - マシマロさん» コメントありがとうございます!なんと温かいお言葉…!ですがなるべく早く更新できるよう頑張ります! (2015年2月17日 0時) (レス) id: d6bb28299e (このIDを非表示/違反報告)
マシマロ - 続編期待してます!!更新無理なさらないでくださいね(^∇^) (2015年2月16日 20時) (レス) id: 679f2391e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルキナ(プロフ) - まやさん» ありがとうございます!現在頑張って作成中ですので、もう暫くお待ち下さい! (2015年2月15日 21時) (レス) id: d6bb28299e (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 続編期待してます (2015年2月15日 20時) (レス) id: ac74ce8a1a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ルキナ | 作成日時:2015年2月2日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。