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〔 ───── … タス … ─── !!! 〕




「………」




〔 イ… ─ …ダ… ──── …ヨ !!! 〕




「………」




〔 ─ …ヤ… ─── …ケテ… ─ !!! 〕





あぁ



()()





また蘇る





「アッカーマン総長」


「……!」




ふいに後ろから声を掛けられ


憲兵団本部の廊下を歩いていたAは

その足を止めた。




「…用件は何だ」


「貴様…!年上への口の利き方も知らないのか!!」




Aの態度が癇(かん)に障ったのか、


2人いる内の

片方の男性兵士が


此方に背を向けたままのAへと近付き、


その肩をぐいと引き寄せた。



瞬間…




「ぁがッ……!!! 」


「そう言うお前は…

 上官への口の利き方も知らないのか?」




肩を引かれた際


Aは振り返りざまにその兵士の首を掴み、

そのまま持ち上げたのである。


筋骨隆々とは程遠い彼の腕の、どこにそんな力があるのか…


両足が床から離れ、

今にも意識を失いそうな兵士…




「…総長。もうそれぐらいで勘弁してやって下さい」


「………」




するとAは


もう片方の男性兵士の一言で

掴んでいた手を放し、


兵士はドサリと音を立てて床へ落ちた。




「それで、何の用だ……ナイル」




自分の足元にうずくまり

苦しそうに咳を繰り返す兵士には目もくれず、


Aは目の前の兵士…ナイルに


先程と同じ言葉を投げかけた。




「今日のシガンシナ区襲撃の際…総長が戦闘に参加されたと聞きました」


「まあ偶然その場に居合わせたからな」


「その時の状況について、憲兵団(うち)の団長が報告書を提出するように、と…」


「…了解した。報告ご苦労」




そう言うと

Aは再び暗い廊下を進んでいった。


やがて彼が廊下の角を曲がり、

その姿が見えなくなると、

ナイルは未だうずくまっている部下に声をかけた。




「大丈夫か?」


「は…はい…」


「お前も馬鹿だな。総長にあんな態度を取るなんて」


「ですが、分隊長…!彼は調子に乗り過ぎです!」


「まあ落ち着け」




部下を宥めるようにそう言うと

ナイルはAが去っていった廊下を見つめ…




「16歳で総合参謀局長なんてエラい地位に就いてるんだ。
余裕ぶってはいるが…見えない所で、彼なりに苦しんでいるんだと思うぞ」



3→←それぞれの夜



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タカの鳥(プロフ) - ルキナさん» ルキナさん!!私、進撃の巨人の小説をかきはじめたんですが...読んでいただけませんか? (2015年3月19日 21時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
ルキナ(プロフ) - マシマロさん» コメントありがとうございます!なんと温かいお言葉…!ですがなるべく早く更新できるよう頑張ります! (2015年2月17日 0時) (レス) id: d6bb28299e (このIDを非表示/違反報告)
マシマロ - 続編期待してます!!更新無理なさらないでくださいね(^∇^) (2015年2月16日 20時) (レス) id: 679f2391e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルキナ(プロフ) - まやさん» ありがとうございます!現在頑張って作成中ですので、もう暫くお待ち下さい! (2015年2月15日 21時) (レス) id: d6bb28299e (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 続編期待してます (2015年2月15日 20時) (レス) id: ac74ce8a1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルキナ | 作成日時:2015年2月2日 16時

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