しょっぱい ページ5
おそるおそるAは肉を口に運んだ。
塩と肉本来のシンプルな味が広る。
荒々しい味とは対照的に柔らかくて。
いつの間にかAは涙をこぼしていた。
｢泣くほど美味いかよ｣
｢…しょっぱい｣
それはここにきてから初めての、とても優しくてしょっぱい記憶。
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「あ、あの…さっきはご飯ありがとうございました。」
「おう、ちゃんと喋れんじゃねえか」
肉の取り合いで荒れた部屋の中私はご飯のお礼を家主だというダダンさんに伝える。
「それでは、これで」
「これでっ…てなんだい」
「いつまでもお世話になるわけにはいかないので」
躊躇なく家を出ていこうとするAを山賊たちは止めに入る。
「ここを出て…どこに行くんだ？」
「あ、えと…アテはないですがとりあえず遠くへ」
「おいおいおい待て！この山…コルボ山を知らないのか！？」
色々な生物が生息していて…弱肉強食の森なんだぞ！君みたいな女の子が生きて出られるわけない！そう口々に止めてくれる彼らはきっと心根は優しい人達なんだろう。
(山賊って悪い人達じゃないんだ)
だからこそ、私に優しくしてくれた人達だからこそ尚更関わってはいけない。
「大丈夫です、怪我には慣れてるので」
「怪我って…お前…」
ダダンは年齢にそぐわない包帯の数々に問いたい気持ちを抑える。
(ガープが連れてくるんだ、きっととんでもない爆弾持ちに決まってるが…。)
「本当に、ちゃんとした食べ物を食べたのは久しぶりで…それだけでじゅうぶんなので、ありがとうございました！では！」
「あっちょっ…！」
山賊たちの制止を聞かず、私は小屋を出ていった。
*
(えっと…こっちはどの方角だろう)
ガープさんは確かこっちから歩いてきてたような…。
目的もないためとりあえず来た道を戻り村を探すことにした。
弱肉強食の森って山賊さん達は言ってたけど、まだ動物とは会ってないなぁ。案外大丈夫だったりする？
などと呑気に歩いているといきなり目の前に大きな鳥が現れる。羽を広げるとざっと大人十人分はありそうな巨大さである。
えっと…なんかすごい叫びながら向かってくるけどこれってやばい？
猛突進してくる鳥に危機感を覚えるがご飯もろくに食べてない細い娘にはなすすべもなくAは呆然としていた。
(これはやばいかも)
刹那
「「あっっっぶねェ！！！」」
二人の影が重なって見えた。
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Keiko03090407(プロフ) - 続き気になる(っ ॑꒳ ॑c)ﾜｸﾜｸ (2022年11月3日 1時) (
レス) @page42 id: 0dc3919b36 (このIDを非表示/違反報告)
ベーコン?(プロフ) - この作品めちゃくちゃ好きです…！！続きめっちゃ気になります！！ (2022年8月18日 13時) (レス) id: 45dc28a220 (このIDを非表示/違反報告)
お猫 - 好きすぎるぅ！ (2022年8月18日 12時) (レス) @page42 id: 34150a8be7 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - あくもんさん» とても嬉しいコメントありがとうございます…！あくもん様の応援に応えられるように頑張りますね…！ψ(。。) (2022年8月13日 18時) (レス) id: 3c653399f3 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - この作品めっちゃ好きです！続きが気になる………！！無理しないでこれからも更新頑張ってください！楽しみに待ってます！！ (2022年8月12日 23時) (レス) @page41 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：air | 作成日時：2022年7月14日 20時
