甘えた ページ15
「おかえり」
「ん」
帰ってきたエースはいつもより機嫌が悪い。
そういえば…
「ルフィは？」
「知らねぇ」
？？
ますます機嫌が悪くなった。
…何かあったのかな。
*
お風呂もすませ、一足先に二階の部屋へ入る。
ルフィが帰ってこないため探しに行こうとすると皆に全力で止められた。
確かに、私がいっても迷子になるしなんなら戻ってこられない可能性の方が高いため大人しくする。
下の階では大人達が酌を交わしているようだ。
「鬼の子……見つかったら…何されるか………」
ダダンさんが大声で何かを言っている。
鬼の子…？
…
数分後、部屋にエースが入ってくる。
先程から変わらず機嫌も悪いままだ。
あまり話しかけない方がいいのかな、と思い目を瞑ると、スススッとエースが近づいてくる気配がした。
あ、今日はエースが甘えたになる日だ。
数ヶ月一緒に過ごして瞬時にわかった、たまにあるスキンシップが多くなる日。ほっぺをムニムニされたり、何かと距離が近かったり、小脇に抱えられたり。大体エースが満足すると元に戻っていくのだが、今日は夜かぁ。
エースは寝転がっている私の背面から手を回し、抱きしめるような形になる。
うっ…この距離感、何回やられても慣れないな…。
「A…」
すぐ後ろから聞こえる声に逸る心臓を抑えながらも、目を瞑ってしまったため寝たフリを継続する。
寝れるわけない、と思いながらも静かにしていると鼻をすするような音が聞こえてきた。
泣いて…る？
「エース？どうしたの大丈…」
咄嗟に後ろを振り向き確認する。
やってしまった、と思った時にはエースは驚いて私の腰に回している手を引っ込めた。
「なっ…おま…っ起きて…」
言葉も詰まるほど驚いているようだがエースの涙は止まらない。
暗がりの中で少しだけ見える彼の顔は赤かった。
「わ、悪ィ違うんだ。これは…その」
焦りながら涙を拭う彼に私は手を伸ばし…
「だいじょーぶ、だいじょーぶ」
何時ぞやにサボが私にしてくれたように、エースをぎゅっと抱きしめる。
(泣き虫と弱虫は嫌いだ)…と言うくらい、
私が寝たタイミングで涙を流すくらい彼にはプライドがあるのだろう。それでも抑えられない悲しみを、私は受け止めたいと思った。
安心させるように、それでもエースのプライドを守るため顔が見えないように、彼の頭が胸の辺りにくるよう抱きしめる。
そうすると安心したのか否か、静かに涙を流し、数分後…眠りについた。
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Keiko03090407(プロフ) - 続き気になる(っ ॑꒳ ॑c)ﾜｸﾜｸ (2022年11月3日 1時) (
レス) @page42 id: 0dc3919b36 (このIDを非表示/違反報告)
ベーコン?(プロフ) - この作品めちゃくちゃ好きです…！！続きめっちゃ気になります！！ (2022年8月18日 13時) (レス) id: 45dc28a220 (このIDを非表示/違反報告)
お猫 - 好きすぎるぅ！ (2022年8月18日 12時) (レス) @page42 id: 34150a8be7 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - あくもんさん» とても嬉しいコメントありがとうございます…！あくもん様の応援に応えられるように頑張りますね…！ψ(。。) (2022年8月13日 18時) (レス) id: 3c653399f3 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - この作品めっちゃ好きです！続きが気になる………！！無理しないでこれからも更新頑張ってください！楽しみに待ってます！！ (2022年8月12日 23時) (レス) @page41 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：air | 作成日時：2022年7月14日 20時
