桜が12輪 ページ16
怪しまれるわけにはいかない
普通に仕事をしている様に装い
廊下を歩いていく
たしか、楼主の部屋はあっちだ
今なら居ないだろう
曲がり角に隠れる
部屋の前に下働きの男が二人
でも、あくびをしている
よし、これならいける
庭で拾った石を構える
私は夜兎
戦闘民族なのよ
今だ!!!!
ドス
ドス
見事に石は二人の眉間に命中し
気絶させる事に成功する
貴「よっし!!!」
足を踏み出そうとするが、
震えてしまっている
もし、楼主にバレれば
失敗すれば……
殺されるかもしれない
証拠が揃わないから真選組も突入できない
まったく、彼のせいね
愛してしまったから、死ぬのが怖くなったじゃない
そこで、さっきの会話を少し思い出す
沖田「…………お前の水揚げ相手って
どんな奴なんだ?」
貴「大臣様、歳は48……ぐらいかな
太ってて
新しくて綺麗なものを汚す
のが趣味だそうよ」
バッキン
持っていた箸を握り折っていたのだ
(一応怪しまれないために、普通に接客をして
作戦を練っていた)
沖田「………金は…?」
貴「50万」
カチャ
今度は刀に手を添えている
貴「ちょっ!!沖田さん!?」
沖田「たぬきじじい………
ぶっ殺してやる」
貴「いや、まだだから!!
その前に助けてくれるんでしょう!?」
沖田「当たり前だろーが!!!!
でも、それ以前に
そんなはした金で……
しかもキモいじじいが
俺の女に触れようとすんのが気に食わね
え!!!!」
近「水揚げが決まった時、お前達
まだ顔見知りじゃ無かったよな?」
沖田「未来の俺の女に手を出そうとしてる
時点で許せねえ………」
そんな、なんとも理不尽な会話
貴「ふっ……バカな人
俺の女………かあ……」
心が温まる
なんだろう、彼の顔を思い出すだけで力が湧いてくる
ここで立ち止まっては駄目だ
さあ、彼が待ってる
私は部屋位入って金庫を見つける
なんとも厳重にロックされていて……
貴「どうやって開けるの…?」
さあ、皆ならどう開ける?
実はね、この時点で既に開ける方法が1つだけあるのさ
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花みたいに | 作成日時:2019年5月18日 16時