ねぇ、お願い。【文スト】

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あれから数日。

一日は条野さんに泊めてもらい、その後はアジトで過ごしていた。


アジトのみんなは60人くらい。

だから、みんな顔を覚えているし、名前も一致する。


そして、なにより＿＿＿＿＿＿

夜桜の皆は、異能力者。


弱いものから強いものまで、沢山だ。


異能力者なら、ポートマフィアが狙う。

だが、みんなは違った。

障害やトラウマ、病気。

そんな人たちが、夜桜にいるのだ。

金銭的な問題を抱えている人も少なくない。

なんなら、八割はそうだろう。


だから、アジトで生活ができるようにした。

一人一人個室を与え、給料は一月80万。

光熱費は給料に含まれない。

それに、食事も皆で食べる。

そう、金銭的に余裕があるのだ。


だから、資産を狙い襲撃する人は多い。



...夜桜にいる、13人。

戦いで棄てられた人だ。

捨駒として、良いように扱われた人々。


何故人間は互いを認めないのだろうと、毎日の様に思う。



父も母も、学校の皆も。



誰もボクを認めなかった。


何故？何故なの？


何故ボクは苦しまなければいけない？

苦しみを一人背負わなきゃいけない？



「か、頭？」

『えっ？』

「いや、今の意見どう思います？」

あぁっ、会議中だったな。


『うーん、確かに“徹底的に潰す”ってのもありだけど、リスクが高い。


なんせ、相手はポートマフィアの傘下だ。

協力を要請されちゃ困る』

「頭はどのようなお考えで？」

『そうだねぇ＿＿＿＿

もういっそ、戦わないとか』

「ど、どういうことです！？

抗争は既に避けられないのですよ！！」

『うん、そうだね。

大丈夫、皆に異能力は使わせない』

「頭ｯ、」

『“話し合い”、でもしよっかぁ...？』

「(ヤバイ頭激怒モード入った←)」


『宮北ちゃん、車出してくれる？』

「は、はいっ！！

どこまでお連れいたしましょう？」

『そりゃあ、勿論！


ポートマフィア、だよ？』

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