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ツンデレさんの暖め方《伏黒恵》 ページ40

『恵〜!』



ガバッと後ろから前を歩いていた恵に抱き着いた。



「バッ!……お前急に抱きつくなっていつも言ってんだろ……!こんなとこ虎杖とか五条先生に見られたら面倒なんだって……!」



と引っ付いた私を引き剥がそうとする恵。いやでも離れたくない。



今日は飛びっきり寒い日なのだ。ほんの少しの時間で
いいから恵の体温が欲しい……




「なんで今日は素直に離れないんだよ……!」




『だって寒いもん!恵の体温が欲しい!!』




「そんなことだったらさっさと言えよ……ほら手。




.…ここじゃ見つかったら面倒だから俺の部屋行くぞ」



と恵は私の手を取るとスタスタと部屋に向かって歩き出した。



*****



恵の部屋に着いた途端、私はベットの布団に包まる。



『……ううぅ。マジで寒い……』



ガタガタと無意識に身体が震え出す。布団にくるまったとはいえ、人の温もりの無い布団は私の身体をより冷たく冷やした。



「そこじゃ寒いだろ。暖かいの入れてやるからストーブの前でも座っとけよ」



と先程電源を入れたストーブの温度を調節しながら言う恵。そのまま立ち上がると彼はキッチンへと消えて行った。




布団から出てストーブの前に行けば、温風が私の身体を温め始めた。




『……はぁ〜そうそう。この温もりが欲しかったんだあ……』




ようやく温まってきた両手をスリスリと擦り合わせ顔に持っていく。掌から頬に温かさが伝わった。




「おい出来たぞ……ってほんとにストーブの前いるじゃん」



『恵がストーブの前に移動しろって言ったんでしょ!』




「そうだな。これ飲んで暖まれ」



コトンと音がなるように机の上に置かれたコップ。中を覗くとなんとも美味しそうなコーンスープが入っていた。




『うわぁ〜!暖かそう……!』



「お前ほんと寒がりだよな」



『ほんとにね。だから冬は嫌〜い。恵の玉犬一生もふもふしときたいもん』




そこまで言うと黙り込んだ恵。







「……玉犬よりも俺で暖まれよ」(ボソッ




『え?』




恵が静かに呟くように言うと座ったまま私の近くに移動してきて正面から私を抱きしめた。





『……どうしたの?恵』




「……何もねぇ。




玉犬なんかよりも俺が暖めてやった方がいいだろ」





そう言って更にわたしを抱きしめる恵にキュンとしたのはまた別のお話。

彼なりの優しさ《両面宿儺》→←寒い日は……《虎杖悠仁》



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みかんダヨ - 高専夏油のツンデレ見てみたいです…! (2021年4月4日 11時) (レス) id: 0760d58626 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 花帆さん» 初めまして!!わああああ嬉しいです!ありがとうございます!!良かったら続編もあるので目を通して頂けると嬉しいです!!(●≧∀)キャッ (2020年12月16日 16時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - はじめまして、五条先生や悠仁夢 反応もきゅんとしました/// (2020年12月16日 1時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 印南さん!はじめまして!わあああそんなこと言って下さるなんて…!ありがとうございます!これからも頑張りますね!!(●≧∀)キャッ (2020年12月2日 9時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
印南 - どの話にもキャラの個性が出てて面白いです!これからも頑張ってくださいね! (2020年12月1日 22時) (レス) id: 8a2c772457 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アメ玉 | 作成日時:2020年11月5日 14時

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