west 学園物語。2

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side 重岡

「なんなんよ！もう！！」

なんでなん！
なんで、みんな俺を心配すんの・・・？

いらいらしながら、そこらへんを歩く。
目的なんてないし、行きたい場所もない。

「・・・っ」

・・・別れたときの、神ちゃんの顔。
めっちゃショック受けとった。

悪いことしてもた。

神ちゃんのことを迷惑って思ったこと、一回もないのに。
むしろ、助けてもろてるのに。たくさん。

「神ちゃん・・・」

迷惑って、どっか行けって・・・。
神ちゃんに絶対言ったらあかん言葉やんか。
おかんのトラウマ、引き起こしてまう。

俺、なんてこと言うてもたんやろう。

「はあ・・・」

もう、俺、どうしたらええんかわからんよ。

『なんで、ここにおる俺らのことを信じんと、おとんを信じるねん！』

淳太くんの必死の顔が今でも浮かんでくる。
・・・なんでって言われても・・・。

気づいたら、自分の家の玄関におった。

おとんのことをなんで信じるかって・・・。
そんなん、決まってるやんか。

「家族やからに決まってるやん。」

なんで、家族を信じたらあかんの？

「ただいま〜」

『おう、だいき、おかえり。今日は早いじゃないか。どうした？なんかあったか？』

「ううん・・・、おとんに会いたかったから！」

『なんだ、やけにかわいいこと言うじゃないか』

「へへっ」

『じゃあ、今日はごちそう作ろうかな〜』

「まじで！やった！」

ほら、このおとんをなんで信じたらあかんの？
淳太くんも、みんなも、なんか誤解しとるよ、絶対。

「俺、カレーの気分！」

『残念、オムライスでした〜』

「オムライスでもええ！やったー！」

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