絶望プリズンの世界第85話 ページ25
コウ
「だが……言い逃れができない証拠があるしな……それにタクヤさんは俺らが見てる時に絵の具を付けたというアリバイがある……必然的に証拠がないシロウが怪しい……」
シロウ
「ちょっと待ってください！！本当に行っていないんです！！！
フミ
「じゃあ、どうしてあなたの靴には……理科準備室の床にあった絵具がついているの？」
シロウ
「それは……」
ルイ
「やっぱり行ったんでしょ……」
シロウ
「だから、行ってないんですってば！」
マチ
「そ、そんなに否定するなら、シロウたちが三階を調査してた時のことを教えてよ」
シロウ
「え、えっと……はい……まず調査を始めた直後みんなで美術室に行きました。なかなか電気がつかなくてキスケ君が絵の具の缶にぶつかって、こぼしてしまったんです」
フミ
「それでシロウ君が絵の具を踏んだってこと？」
シロウ
「おそらく……暗くてよく見えませんでしたので、その時は気づきませんでした」
シンノスケ
「そのあとはどうしたんだ？」
シロウ
「キスケ君から別行動を提案されて、キスケ君は「俺が理科準備室に行くから」と言っていました……」
コウ
「リンタロウ、シロウが言っていることは本当か？」
リンタロウ
「本当だよ〜」
ノブユキ
「ねえ、シロウ……もう一度靴の裏を見せてくれない？」
シロウ
「わ、わかりました」
ノブユキ
「シロウの靴の裏にはあれがついてない……シロウは犯人じゃないよ……」
コウ
「そういうことか……」
ノブユキ
「もしシロウがキスケを殺したら靴の裏に残っておくべき証拠があるはずなんだ」
コウ
「血か……キスケの死体には血だまりがたまっていた」
ノブユキ
「その血だまりの中からキスケともみ合ってできた血の足跡がある……シロウの靴の裏には血の跡がなかったんだ。もちろんみんなにも。もしもみ合ったなら靴の裏についているはず……わざわざ血だけを水で洗い流すようなことはないから……」
マチ
「じゃあ、犯人はシロウじゃなってこと？」
ノブユキ
「まだ言い切れないけど……」
コウ
「これで振り出しに戻ったわけか……そういえば気になる点があるんだが少しいいか？」
--------続く--------
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作者名：(*´ω`*)ﾆｬ〜 | 作成日時：2020年8月31日 15時
